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坂木司『ワーキング・ホリデー』

  • 2010/01/18(月) 12:53:50

ワーキング・ホリデー (文春文庫)
ワーキング・ホリデー (文春文庫)

内容(「BOOK」データベースより)
「初めまして、お父さん」。元ヤンでホストの沖田大和の生活が、しっかり者の小学生・進の爆弾宣言で一変!突然現れた息子と暮らすことになった大和は宅配便ドライバーに転身するが、荷物の世界も親子の世界も謎とトラブルの連続で…!?ぎこちない父子のひと夏の交流を、爽やかに描きだす。文庫版あとがき&掌編を収録。

元ヤンキーのホスト・ヤマトの前に突然「息子」と名乗る少年・進が現れる。
母親・由希子から「お父さんは死んだ」と聞かされていたが、あることをきっかけにヤマトの存在に気付き連絡先を探して訪ねてきたという。
突然のことに動揺するヤマトだったが、進の決意に押されて夏休み限定で一緒に暮らし始める、という設定。

物語はこの「初対面の父子」によるひと夏の共同生活の様子が連作短編で描かれています。

基本の設定にけっこう突っ込みどころ(例えば、いくら別れてから会っていなかったとはいえ妊娠したり子どもが生まれていたりしたら噂くらいは聞こえて来るものなんじゃ?とか、今まで子どもがいることも知らなかったのにいきなり「息子です」って言われてそんなに簡単に信じてしまえるもの?とか、今まで「死んだ」と聞かされていた父親が実は生きていてしかも元ヤンでホストだっていうのにそんなに素直に慕うことが出来ちゃうもの?とか、いくら本当の父親だからって全く会ったことのない子どもを一人で行かせて不安じゃなかったの?とか)はあったのですが、読み始めてしまえばそういう部分は「ま、いっか」と思えるくらい面白くてスルスル読めました。
坂木さんの作品は本当にリーダビリティがいいですよね。
1作ごとに上手くなっている気がします。

登場人物も魅力的です。
元ヤンキーでけんかっ早いヤマト、家事が得意で面倒見がいいけど口うるさい進の父子をはじめ、ホストクラブのオーナー・ジャスミン、ナンバーワンホストの雪夜、常連客のナナ、ハチさん便営業所の社員、進の友人たち・・・など個性的で、キャラクターがしっかりした脇役たちが物語を盛り上げています。

サクッと読めて、読んだ後に暖かい気持ちになれるいい作品でした。

ただ、あまりにも口当たりが良すぎて引っ掛かりがないのが難点といえば難点かも。
登場人物に嫌な思いをして欲しいというわけではないのですが、もうちょっとひねりがあってもよかったような気がします。

この作品も続編がありそうな終わり方でしたので、次の作品を期待したいと思います。
今度は、ジャスミンや雪夜やナナが中心の話が読みたいな。

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