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今野敏『最前線 東京湾臨海署安積班』

  • 2009/05/11(月) 10:57:12

最前線―東京湾臨海署安積班 (ハルキ文庫)
最前線―東京湾臨海署安積班 (ハルキ文庫)

内容(「BOOK」データベースより)
東京・お台場のテレビ局に出演予定の香港映画スターへ、暗殺予告が届いた。東京湾臨海署の安積警部補らは、スターの警備に駆り出されることになった。だが、管内では、不審船の密航者が行方不明になるという事件も発生。安積たち強行犯係は、双方の案件を追うことになる。やがて、付近の海岸から濡れたウェットスーツが発見され、密航者が暗殺犯の可能性が―。安積たちは、暗殺を阻止できるのか。(「暗殺予告」より)新ベイエリア分署・安積班シリーズ、待望の文庫化。

安積班シリーズの短篇集。
表題作他「暗殺予告」「被害者」「梅雨晴れ」「射殺」「夕映え」の6編を収録。

何冊も読んでくるうちに安積の独白の多さがちょっと鼻に付き始めてきたので、サックリ終わってくれる短編のほうが面白く思えてきた今日この頃。
更に短編では安積以外のメンバー視点で展開する新鮮さも魅力です。

この本では表題作の「最前線」が、安積班の最年少メンバー・桜井の視点で描かれています。
安積に「村雨に犬のように飼いならされているのではないか」といつも心配されている桜井くんだけど、彼なりに考えて村雨に対応し日々の仕事に当たっている姿が垣間見えます。
そんな彼の前にかつて同僚として過ごした大橋が都内で異動先の警察署で活躍する刑事として登場、桜井は自分とはかけ離れた存在になってしまったように見える大橋に憧れと同時に焦りを感じます。
でも最後に安積や村雨の存在の大きさ、大切さを大橋から聞かされて自分も前向きな気持ちを取り戻す…という内容。

安積視点だと説教くさくなってしまいそうな話を、桜井視点で書くことで熱血な部分もありつつ爽やかな雰囲気に仕上げているのが巧いと思いました。
でもそれよりも(順番を適当に読んでいるため)いつのまにかいなくなってしまい「どこに行ってしまったの?」と気になっていた大橋くんの行方が判ったのが嬉しかったです(笑)
彼が安積班を去るときの話もあるのかな~?

他には、ある現場で偶然再会したもうすぐ定年を迎えるかつての上司と安積の交流を描く「夕映え」もしみじみした中に強い決意が感じられるいい作品でした。

また今回は「暗殺予告」で中国マフィア、「射殺」でアメリカ人の狙撃犯が出てくるという国際色豊かな展開。
そんな相手にも安積はいつもの地道で誠実な捜査でキッチリ犯人の足取りを掴み事件を解決していきます。
「射殺」では一匹狼のアメリカ人刑事の心も動かす、安積。
なんでそんなにオジサンに好かれるのでしょうか(笑)

ところで速水には「上司」はいないのかなあ?
本庁所属なのに所轄の事件のためにパトカーを出動させたり、自分の判断で勝手に持ち場を離れたり。
「射殺」では銃を持った犯人と対峙している安積を助けに白バイでウィリーして来るという無謀さ!自由すぎるっ!(爆)
部下と上司の間に挟まれていつも細心の注意を払って行動している安積に対して、速水の自由さはカッコいいけど謎ですね。

そういえばこの小説には女性の警察官って一人も出てこないなあ、ということにふと気がつきました。
まあ、いいんですが。

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