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米澤穂信『氷菓』

  • 2008/06/01(日) 09:11:15

氷菓 (角川スニーカー文庫)
氷菓 (角川スニーカー文庫)

内容(「BOOK」データベースより)
いつのまにか密室になった教室。毎週必ず借り出される本。あるはずの文集をないと言い張る少年。そして『氷菓』という題名の文集に秘められた三十三年前の真実―。何事にも積極的には関わろうとしない“省エネ”少年・折木奉太郎は、なりゆきで入部した古典部の仲間に依頼され、日常に潜む不思議な謎を次々と解き明かしていくことに。さわやかで、ちょっぴりほろ苦い青春ミステリ登場!第五回角川学園小説大賞奨励賞受賞。

久々の米沢作品。
「古典部シリーズ」第一弾、とのこと。
舞台は部活動がさかんな進学校、神山高校。
「無駄なことはしたくない」がモットーの省エネ高校生・奉太郎がひょんなことから廃部の危機に瀕していた古典部に入部したところから事件は始まる…。

小さな謎の積み重ねがあって、そこから物語全体に関わる大きな謎解きに繋がっていくというスタイル。
各章に散らばった小さい謎解きのほうはけっこう面白かったけど、古典部の部長になる"千反田(ちたんだ)える"の持ち込んだ謎については引っ張ったわりに結末はあまり意外性を感じなかった。
これは、私が年齢的に奉太郎たちよりも、謎の中心人物であった"える"の伯父のほうに近いというのが影響しているんだと思うけど。
もちろん、私自身がそれを体験した世代ではないけど、「その頃そういうことがあった」というのは知識として知っていて当然という程度には近い世代であったということ。
(少なくとも「そんなことがあったんだ」と初めて聞く話ではなかった)
更には「何があったのか」と並んでもう一つの謎であった、古典部の文集の名前「氷菓」についての謎解きもヒントが提示された時点でピンと来た。
これについてはアイドル系の歌謡曲の歌詞として頭にインプットされていたので、作品の中で登場人物の高校生が(その意味に)衝撃を受けている描写と私の頭の中でグルグル回ってるその明るいフレーズとの間のギャップが凄くて全然感情移入が出来なかったのだった…^^;

でも、そんなことより私がずっと違和感を持っていたのは主人公・奉太郎の性格。
まだ高校1年生の奉太郎が、

「やらなくていいことなら、やらない。やらなければいけないことは手短に」

という省エネスタイルを貫く理由がよく理解できなかった。
高校1年生の男子っていったら、放って置いても無駄なエネルギー放出しまくり、って存在じゃないの?
(すごい偏見ですが(笑)あ、そのエネルギーを何かに転換出来ればいいのかも~(笑))
もちろん、人はどんなモットーを持っていてもいいと思うし、実際私も基本的に「面倒くさいことは大嫌い。しなくていいことはしたくない」という性格なのでそういう考え方自体を否定するわけではない。
でもだからこそ、そういう性格って「気が付いたらそうだった」って類のものであって、「これが自分のモットーです」って他人に言ったりするものではないような気がするんだけどなぁ。
それを奉太郎はあまりにも何度も口にするから、私にはそれが自然と身に付いた、または元々彼が持っている性質なのではなく、敢えて自分に言い聞かせているように感じられた。
もしかしたらそれも一つの謎なのかしら。それとも考えすぎ?

ちょっと微妙な違和感があったけど短くて読みやすい作品、しかもシリーズものなので、このあとも読んでみる予定。

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