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山川健一『新選組、敗れざる武士達』

  • 2005/08/06(土) 12:02:08

新選組、敗れざる武士達
山川 健一
山川健一/新選組、敗れざる武士達

出版社/著者からの内容紹介
 新選組の面々は、先祖代々のうのうと家禄を食んできた身分としての武士階級ではなく、自らの意志をもって立った日本で最初の思想集団だった。上からの押し付けではない自らの規律を作って、隊の全体を律した。薩長の志士達に十分に拮抗し得る思想を、戦いの日々の中で育んでいったはずだ。   短い時間のなかで刻々と変わっていった新選組の思想とは何だったのだろうか? 近藤勇や土方歳三、沖田総司や山南敬助、藤堂平助や伊東甲子太郎を犬死にさせないために、ぼくら一人ひとりがそれを考え抜かなければならないのだと思う。それを、本書で探ってみたい。(『新選組、敗れざる武士達』前書きより抜粋)
新選組の行動と思考(思想) の軌跡についてはかなり丁寧に記述してあるので組の誕生から終焉までの過程を理解するにはいい資料だと思うけど… ちょっと思い込みが強く出過ぎかなぁ。
歴史書の部分があったり、研究書の部分があったり、小説の部分があったりするけど、同時にそのいずれでもないという感じの内容で、何となく 「中途半端」な読後感。
(著者によるあとがきによると「エッセイ、または歴史批評」とのこと)

新選組の行動や思想についての考察もいろいろな事実を積み重ねた上で踏み込んだ発想を展開しているけど、 そんなに斬新ってほどではなかったし。
(山南さんとトシの関係とか、山南さんの死の真相とかは 『黒龍の柩』を読む前だったら「ああ!」と思ったかも)
それと、(内容ではなくて)表現がきれいすぎる。
「…心を通い合わせて美しい物語を締め括った」とか「赤子に慕われる母のような…」とかってなんかちょっとウソっぽく感じてしまう。
純粋に小説だったらこういう表現もいいけど、この手の作品だったらもう少し冷静で客観的な言葉遣いをしたほうが伝わると思う。

一番違和感があったのは、説明の中でそれまで登場していなかった人名などが何の前置きもなく唐突に出てくること。
主要な人物だったらともかく立場も新選組との関係も全く知らない人物名が急に出てきて話が進んでいくので、読みながら「誰これ?」 と悩むことが多かった。
著者の頭の中では当然の事実として認識されていることがらでもこっちは知らないことってたくさんあるんだから、 少しは説明してくれないとその事実が何を意味しているのかも理解出来ないんですけど…。

新選組に対する著者の<愛情>は充分感じられるのだけれど、それが空回りしているように思えてしまった。
次はその愛情をたっぷり注ぎ込んだ小説を読んでみたい。

冒頭にあった「新選組は物語であって歴史ではない」という言葉が印象的だった。


<関連サイト>
「BE HAPPY!」(オフィシャルサイト)
「イージー・ゴーイング」(公式ブログ)

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