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◆Date:2009年01月
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中野京子『怖い絵』

  • 2009/01/30(金) 10:06:51

怖い絵
怖い絵

内容(「BOOK」データベースより)
一見幸せな家族『グラハム家の子どもたち』…けれど、この絵の完成後?スポットライトを浴びるドガの『踊り子』…じつは、この時代のバレリーナは?キューピッドのキスを受ける豊満な裸体『愛の寓意』…でもほんとは、このふたり?名画に塗り込められた恐怖の物語。心の底からゾッとする名画の見方、教えます。

小説ではなく、美術作品(絵画)の解説本です。
ドガやムンク、ゴヤなど一般的に著名な画家から、あまり名前を聞いたことのない画家まで20人の作品が集められ、その絵がいかに「怖さ」を秘めているかが解説されています。

新聞の広告で見かけて「面白そう」と思って図書館に予約したら、けっこうな順番待ち。
手元に来るまでに2カ月くらい掛かりました。
だからかも知れませんが、全体的に「思ったよりも…」という読後感でした。
恐怖というのは個人的な体験や想像力、感覚に依るところが大きいので、そうしたものを共有出来なかったということかなと思います。
でも、20作の中には全く知らなかった絵、画家もかなり数多くあったので、新しい作品、芸術家を知るきっかけになったのは良かったです。

紹介されている20枚の中には見た目からして怖い絵(例えば、ゴヤの『我が子を喰らうサトゥルヌス』とかジェンティレスキ『ホロフェルネスの首を斬るユーディト』とかベーコンの『ベラスケス<教皇インノケンティウス十世像>による習作』とか)もたくさん紹介されていますが、私が一番印象的だと思ったのはクノップフの『見捨てられた街』という作品。
一見静けさに満ちた穏やかな風景画のように見えるのですが、ずっと細部まで見ていくとおかしな部分が見えてきてだんだん平衡感覚がずれてくる、やがて精神がこの人の気配が全くない街に囚われてしまう…そんな感じがする絵です。
日本の美術館はどこに行ってもたいてい人が大勢いて一人きりになることは滅多にありませんが、外国の大きな美術館の誰もいない部屋などでこの絵と対峙してしまったらかなり怖いかも…と想像してしまいました。
この絵はクノップフがローデンバックの小説『死都ブルージュ』に触発されて描いた絵だとのこと。
この小説もおもしろそうなので今度読んでみようと思います。

死都ブリュージュ (岩波文庫)
死都ブリュージュ (岩波文庫)
ローデンバック集成 (ちくま文庫)
ローデンバック集成 (ちくま文庫)

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恩田陸『ネクロポリス(上・下)』

  • 2009/01/19(月) 10:03:11

ネクロポリス 上 (朝日文庫)
ネクロポリス 上 (朝日文庫)
ネクロポリス 下 (朝日文庫)
ネクロポリス 下 (朝日文庫)

内容(「BOOK」データベースより)
懐かしい故人と再会できる聖地―アナザー・ヒル。死者たちを『お客さん』と呼び、温かく迎えるヒガンという祝祭空間。連続殺人、不可思議な風習、天変地異、そこに新たな事件が―めくるめく想像力でつづられる謎とファンタジーの結晶体。

面白かった!

本屋の新刊文庫コーナーで見つけたときは、分厚いし、上下巻だし、しかもタイトルも表紙絵もオドロオドロしいのでヘビィな内容だったらヤだなあ…と思って一瞬躊躇したのですが、たまたま出先で待ち時間があって、でも何も読むものがないという状況だったので「いいや!」と思って購入したのでした。
で、読み始めてみたら、最初の印象と違ってすごく読みやすくてサクサク読めて最後まですごく楽しめました。

内容はミステリー風味のファンタジー、または幻想小説といった感じでしょうか。
イギリスと日本が融合したような風土と習慣を持つV.ファーという架空の土地、その中でもまた特別の意味を持つ「アナザー・ヒル」という場所の設定が秀逸でした。
イギリスは私も大好きな国。
大陸を隔てて反対側にあるのに、何故か日本と似てる気がするんですよねえ。
特に空気の重さとか質感とか。
なので「イギリス+日本」という設定は個人的にすごくツボで、それだけでマルでした。

それに加えて好奇心旺盛でおしゃべり好き、何があってもある程度時間が経てば当然のように受け入れて順応してしまうV.ファーの住民たちの描き方も魅力的でした。
血塗れの惨殺死体や幽霊や超常現象などがたくさん出て来て重くて読みにくくなっていきそうな物語を、全体的に妙に明るい雰囲気にしてくれていたのは彼らの存在だったと思います。

全体的に緩急があったし「どこに着地するんだろう」と最後までワクワクドキドキさせてくれて面白く読んだのですが、唯一残念だったのは連続殺人事件の犯人との対決が何となく中途半端な印象で終わってしまったこと。
あれだけヤ~な感じの捨て台詞を残して去って行ったので、どんな対決シーンがあってどんな決着が着くのかと期待していたら、あっさり終わってしまって…ちょっとビックリ。
あれはちょっと納得行きませんでした。
ラインマンももっと活躍して欲しかったな。

あ、それと、主人公のジュンの一人称が「俺」だったのがちょっと引っかかりました。
あの性格設定だったら「僕」のほうが似合うんじゃないかなあ。

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