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◆Date:2008年12月
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赤城毅『書物狩人』『書物迷宮』

  • 2008/12/21(日) 16:03:38

書物狩人 (講談社ノベルス)
書物狩人 (講談社ノベルス)
書物迷宮 (講談社ノベルス)
書物迷宮 (講談社ノベルス)

内容(「BOOK」データベースより)
世にでれば、国を、政治を、歴史を揺るがしかねない秘密をはらんだ本を、合法非合法を問わず、あらゆる手段を用いて入手する。
その存在は謎に包まれ、彼らの活動が表に出たことは一度もない―書物狩人。バチカンから獲得を依頼されたギリシア語写本やナポレオンの旧蔵書…。書物狩人が鮮やかに稀覯本に隠された物語を紐解く。

依頼人の希望に応えて世界中の稀覯本をあらゆる手段を使って入手する「書物狩人」という設定が面白かった。
しかも、単にその本を入手する過程だけを描くのではなく、その本がどんな意味を持ち何故重要なのかを読者にも判りやすく、しかもリアリティを持って描かれているので歴史的蘊蓄本としても楽しかった。
(もちろんあくまでこれはフィクションなのだけれど)
また「ル・シャスール」と呼ばれる敏腕の狩人が、ただお金のためだけに動くのではなくそれ以上に自らも本を愛していることはもちろん、人間としての「情」もきちんと持っているバランスの取れた人物像であり、それに沿ったきれいな結末になっているのも読みやすさの要因かと。

3冊目以降も期待したい。

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石田衣良『反自殺クラブ』『灰色のピーターパン』

  • 2008/12/21(日) 15:58:13

反自殺クラブ―池袋ウエストゲートパーク〈5〉 (文春文庫)
反自殺クラブ―池袋ウエストゲートパーク〈5〉 (文春文庫)
灰色のピーターパン―池袋ウエストゲートパーク〈6〉 (文春文庫)
灰色のピーターパン―池袋ウエストゲートパーク〈6〉 (文春文庫)

IWGPシリーズの5冊目と6冊目。
この間最新刊を読んだので遡って読んでみました。

う~ん、読みやすいし、面白いとも思うんだけど…前みたいにガーッと入り込む感じではないなあ。

一番好きだったのは、『灰色の~』に収録されていた「野獣とリユニオン」。
重いテーマで、現実にある同じような問題がこんなふうな結末を迎えられることは難しいのかもしれないけど、それでも「そうあって欲しい」と願いを込めた希望のある明るいラストが良かった。

『灰色の~』の解説を吉田伸子さんが書いてるんだけど、その中の

マコトにとってタカシとサルは、「水戸黄門」の助さん、格さんのようなもの

という一文を読んで「ああ!」と納得してしまった。
そうか、そうだったのか!(笑)

ただ、タカシやサルのような力がある人物がそうやって助力してくれることもマコトの魅力であり、人望でもあるんだろうけど、そしてその自分が行使できる力を依頼者に無償で提供できるマコトと出会えたからこそ救われた人は多いのだろうけど、でもそこにもまた「持つもの」と「持たざるもの」、「ラッキー」「アンラッキー」というラベルは存在するんだなあ…と感じてしまうのは、私が疲れているからなのかな。
こういうエンターテイメントくらい素直に読んで、素直に楽しんだり感動したり出来る気持ちの余裕が欲しいと思う今日この頃です。

大倉崇裕『福家警部補の挨拶』

  • 2008/12/21(日) 15:48:19

福家警部補の挨拶 (創元推理文庫)
福家警部補の挨拶 (創元推理文庫)

内容(「BOOK」データベースより)
本への愛を貫く私設図書館長、退職後大学講師に転じた科警研の名主任、長年のライバルを葬った女優、良い酒を造り続けるために水火を踏む酒造会社社長―冒頭で犯人側の視点から犯行の首尾を語り、その後捜査担当の福家警部補がいかにして事件の真相を手繰り寄せていくかを描く倒叙形式の本格ミステリ。刑事コロンボ、古畑任三郎の手法で畳みかける、四編収録のシリーズ第一集。

面白かった。
最初に事件が起こって、そこで提示された状況から不自然な部分を拾い出し、それに対する証言や言い訳、説明、状況証拠でもって正しい結論を導き出すという、こういう形式のミステリーは判りやすくて好きだな~。
なんだかすごく難しいパズルを誰かが解いているのを、傍で観戦(?)している感じ。
時間を掛けて少しずつ真実の姿が見えてきて、最後のピースがパチリと嵌って完成したときの気持ちよさ、鮮やかさが気持ちいい。
特に「オッカムの剃刀」は、途中の何気ない会話の内容が意外な力を持って蘇ってくるラストが素晴らしかった。

主役の福家警部補は、小柄で童顔、「刑事には見えない」女性、という設定。
面白い設定ではあるんだけど、事件解決に主眼が置かれているためか主役の彼女を始め登場人物にはちょっとインパクトに欠けるかな、という印象。
「古畑~」まで行ってしまうと遊びすぎかもしれないけど殆どのシーンやエピソードが彼女一人の力で進んでいくのを考えると、もうちょっと登場人物の人となりが判るエピソードがあってもよかったかも。
そんな中では「愛情のシナリオ」で明かされるマイナーな映画好きな一面や、「月の雫」の中での飲み比べのエピソードが楽しかった。

「最後の一冊」「オッカムの剃刀」「愛情のシナリオ」「月の雫」の4編を収録。

ちなみにこの作品、来年1月2日にNHKでドラマ化されるらしい。
福家役は永作博美。うん、いいんじゃないですか。
…と思ったけど、このページの写真を見たらちょっと不安になってきた…^^;
ちょっと作りすぎでは?
私はいつもの永作さんでいいと思うんだけどなあ。
(コケティッシュな部分はちょっと控え目で)
でも、まあ一応チェックしてみよう。

小説のほうはシリーズ化されてこのあとも順調に本数を増やしているとのこと。
今後の続刊が楽しみ♪

矢崎存美『訪問者ぶたぶた』

  • 2008/12/20(土) 15:42:56

訪問者ぶたぶた (光文社文庫)
訪問者ぶたぶた (光文社文庫)

内容(「BOOK」データベースより)
ホストのコウは焦っていた。ナンバーワンは引き抜かれ、オーナーは病に倒れ…。そんなとき耳にした“伝説のホスト”の噂。不滅の売上記録を持つ謎の男とは?(「伝説のホスト」)。もう〆切に間に合わない―。アシスタントたちに逃げられ、独り泣く少女マンガ家の元にスゴ腕の助っ人がやって来た(「ふたりの夜」)。笑いの後にじんとくる、人気シリーズ最新作。

久々(1年振り)のぶたぶたさんは相変わらず働き者です。
今回は、神様(?)、伝説のホスト(!)、小学校の先生、マンガ家のアシスタント、お菓子メーカーのセールスマン、というラインナップでした。
ピンクのブタのぬいぐるみなのに、何をやっても似合ってそうなのが不思議…(笑)

全て短篇なのでサクサク読み終わります。

「神様が来た!」「伝説のホスト」「気まずい時間」「ふたりの夜」「冬の庭園」の5編を収録。
私は「神様が来た!」が好きでした。

北村鴻『冥府神(アヌビス)の産声』

  • 2008/12/14(日) 15:32:49

冥府神の産声 新装版 (光文社文庫 き 12-4)
冥府神の産声 新装版 (光文社文庫 き 12-4)

内容(「BOOK」データベースより)
脳死臨調でリーダー的存在であった帝都大学医学部教授の吉井が刺殺された!かつて吉井の部下だった医療ライターの相馬は、やはり研究室を去った元同僚を追う。その男、九条は、新宿のホームレス街にいた。不思議な能力を持つ少女、トウトとともに…。九条と殺人事件との関係は?また、彼が行った禁断の実験とは?深い余韻を残す医療ミステリーの傑作。

日本で"脳死"という概念が法律的に認められたのが1997年。(臓器移植法
その"脳死"をテーマとしたこの作品の初出も同じ1997年。
帯のコピーに「北森鴻、初期の傑作」と書いてあったけど、この発表のタイミングを考えただけでも「さすが」という感じ。

内容は、脳死の法整備に対して推進派のトップであった大学教授が何者かに殺された事件の真相をかつて彼の教え子であった医療ライターの相馬が一人で追いかけ、ついに意外な犯人をつきとめる…というストーリー。
登場人物が多いので途中ちょっと混乱するところもあったけど、全体的に読みやすく判りやすいストーリーの物語だった。

物語の中盤で推進派のリーダーと保守派のリーダーの考えが入れ代わっていたことが判明するんだけど、その原因の設定(ネタバレになるので詳細は省略)がとても印象的だった。
"脳死"というものの持つデリケートさ、割り切れなさが非常に巧く表現された部分だったと思う。

新宿西口のダンボール村の住人たちとか、製薬会社の怪しい営業部員とか脇役の使い方も巧かった。

ただ事件には直接関係しないものの物語の象徴的な存在として登場する謎の少女・トウトは印象的ではあるものの、結局何者だったのかよく判らないまま終わってしまったのがちょっと腑に落ちなかったな。
「敢えて」そういう書き方をしたのかもしれないけど。

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