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北上次郎×大森望『読むのが怖い!帰ってきた書評漫才~激闘編』

  • 2008/08/23(土) 10:56:20

読むのが怖い! 帰ってきた書評漫才~激闘編
読むのが怖い! 帰ってきた書評漫才~激闘編

出版社/著者からの内容紹介
書評界の両雄、北上次郎と大森望がオススメ本を持ち寄り判定しあう異色の対談ブックレビュー(季刊SIGHT誌連載)が3年ぶりに続刊刊行です!未発表分を大幅加筆し、各年のブック・オブ・ザ・イヤーを含むエンターテインメント小説談義・どっさりずっしり136冊分を完全収録! 冒険小説、ハードボイルド、SF、時代もの、恋愛小説にミステリ、青春、スポーツ、ラノベに果ては少女小説まで、業界最強の指南役がめくるめくエンタメ本の世界を本音でご案内します。
○単行本特別企画
北上次郎が大森望に/大森望が北上次郎に読ませたい オールタイムベスト3

いや~、面白かった!

書評なのに「面白かった」って感想もどうなのよと思うけど、この2人の噛み合っていないようで噛み合ってる掛け合いが絶妙ですごく楽しく読めた。

(お2人には足元にも及ばないけど)私も小さい頃からずっと本好きで周りにもけっこう本を読む友人知人が多かったけど、人に話す本の感想ってせいぜい「よかったよ」とか「つまんなかった」くらい。
それについて「自分はこう思う」「いや、それはこの本のテーマではないだろう」みたいな熱い語らいをしたことは殆どない。
だいたい、本の感想なんて人それぞれで当然だと思ってるし。
(多分多くの本好きはそんな感じなのでは?)

それなのにこの2人の本好きの自分の主張を譲らない熱い討論は何なんだろう? 
もちろん、よく読めば北上さんも大森さんも「自分が好きなものは好き、嫌いなものは嫌い」ってだけで、相手の趣味がどうこうってことは言ってないんだけどね。

特に北上さんの「我が道を行くぜ」っぷりは素晴らしく、「こういうのは嫌い」とか「読んだけど覚えてない」とか「○ページで挫折」とか平気で言っちゃったり(笑)
それに対して大森さんは(年下の遠慮もあるのか(笑))一応北上さんをフォロー(内容を忘れた本のあらすじを説明してあげたり)しつつも、自分の意見はきっちり主張してるって感じ。

「職業としての書評対談」というより「単なる本好きの飲み屋談義」みたいな自由でありのままの雰囲気が(賛否はもちろんあると思うけど)私はすご~く好きでした。

ただ、たくさんの本が紹介されているにも関わらず会話があまりにも楽しくて、肝心の本の内容をあまり覚えていない点は書評本としてこれはどうなのよ、と(笑)

副題に「帰ってきた」とある通り、これは2冊目。
1冊目(↓)も同じ感じで盛り上がってます。

読むのが怖い! 2000年代のエンタメ本200冊徹底ガイド
読むのが怖い! 2000年代のエンタメ本200冊徹底ガイド

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石田衣良『下北サンデーズ』

  • 2008/08/23(土) 10:48:57

下北サンデーズ (幻冬舎文庫 い 32-2)
下北サンデーズ (幻冬舎文庫 い 32-2)

内容(「MARC」データベースより)
春から大学生になる里中ゆいかは、芝居のおもしろさを生まれて初めて教えてくれた劇団「下北サンデーズ」に入るのが夢で…。演劇の街・下北沢を舞台に贈る、弱小劇団奮闘グラフィティ! 『パピルス』連載を単行本化。

う~む…衣良さんは何を書きたかったんだろうか?

弱小劇団とその劇団に魅了され演劇の世界に飛び込んだ少女が、注目され、人気が出て、TVに出て、大手のプロダクションに所属して、映画出演も決まり…と、どんどん劇団すごろくの「あがり」に向かって進んでいく物語なんだけど…ほんとにただ「それだけ」なんだよね。

最初に出てきた「演劇人のビンボー話」が延々語られるのかと思ったらそうでもないし、舞台の様子が詳しく書かれるわけでもないし。
サンデーズやゆいかが「上がって」いく、その過程で起きる出来事(劇団内外でのトラブルや人間関係の変化も含め)が時系列通りにずらずらと書いてあるだけなので、「ふ~ん」とは思うけど登場人物に感情移入するどころか、笑ったり、感動したり出来る部分が殆どなかった。

出てくるエピソードとか、サンデーズの上がり方なんかもあまりにも「ありがち」で意外性がないし、主役のゆいかも性格がよくて、かわいくて、一生懸命で…という何のひっかかりもない女の子だし。
弱小劇団とはいえ舞台に10年も立っている看板女優に敵愾心を抱かせ、彼女のおかげで劇団が上昇気流に乗ることが出来た、と読者も一緒に感じることが出来る強烈な個性が欲しかったな。
せめてもっと劇中劇のシーンをきちんと書いてゆいかがどんな芝居をする女優なのかをアピールして欲しかった。

だいたい、鳥取の高校生だったゆいかが何故下北の小さな劇場に迷い込んで、サンデーズと出会うことになったのかという説明が全くないというのが納得できない。
もともと演劇に興味があったなら多少は判るけどゆいかの場合そうじゃないみたいだし、だとしたらあんな怪しげな空間に一人で入っていくのってかなり勇気がいると思うんだけどなあ。
その辺の説得力がない、というか、説得する意欲が見られないというか。

私も昔は下北に何度も通って小劇団の舞台を見ていた時期があるし、ドラマ化までされたので(1回目しか観ていない)もっと面白いエピソードがたくさんあるのかと期待していたんだけどなあ。

ただ、ドラマ化されたときの「ゆいか=上戸彩」のキャスティングはピッタリだな~と思った。
あ、もしかして最初にドラマありきだったのかな?
(ちなみにドラマは視聴率低迷で予定より早めに打ち切られたらしい…(T_T))

「下北サンデーズ」公式サイト

劇団ひとり『陰日向に咲く』

  • 2008/08/23(土) 10:44:04

陰日向に咲く (幻冬舎文庫 け 3-1)
陰日向に咲く (幻冬舎文庫 け 3-1)

内容(「MARC」データベースより)
お笑い芸人・劇団ひとり、衝撃の小説デビュー! 「道草」「拝啓、僕のアイドル様」「ピンボケな私」ほか全5篇を収録。落ちこぼれたちの哀しいまでの純真を、愛と笑いで包み込んだ珠玉の連作小説集。

発行部数100万部突破、映画化もされた話題作。
文庫化されたので読んでみた。

意外なくらい(笑)面白かった。
もっと適当なギャグで逃げてしまったりするのかと思ったら、登場人物のキャラクターは丁寧に細かく設定されているし、盛り上げ方も上手いし(泣かされちゃったシーンもあった)、ちょっとひねってからきちんと着地させるラストも上手かった。
時々書き込み過ぎでちょっとくどいかな~と思えてしまう部分もあったけど、全体的にかなり細かく考えて大事に書いてあるところ、それからテンポがあって読者を作品に引き込む力がある書き出しの部分が私は好きだったな。

100万部も売れちゃうほどの内容かというと疑問だけど(じゃあ「100万部売れて当然」な作品ってどんなの?といわれても困るけど^^;)、きちんと気合いが入っていてしかもそれが空回りせずに作品として成立しているいい作品だと思う。

著者の実の父親(国際線のパイロットらしい)による解説も親としての愛情が感じられて好感が持てた。
(「解説」ではなかったけどね(笑))

東野圭吾『容疑者Xの献身』

  • 2008/08/09(土) 10:26:39

容疑者Xの献身 (文春文庫 ひ 13-7)
容疑者Xの献身 (文春文庫 ひ 13-7)

内容(「BOOK」データベースより)
これほど深い愛情に、これまで出会ったことがなかった。いやそもそも、この世に存在することさえ知らなかった。運命の数式。命がけの純愛が生んだ犯罪。

直木賞受賞作。
映画化に合わせて(?)文庫になっていたので読んでみた。

「ガリレオ」シリーズ初の長編。(400ページ弱)
最近、本を読むパワーが衰えていてついつい短篇集を選んでしまうことが多かったので、長編を読むのは久しぶり。
特に東野氏の長編には苦手意識があったのでちょっと不安だったけど、全体の展開にスピード感があったし内容も判りやすくて読みやすかった。

ただ、短篇のときのようにトリック自体が物理学を応用した原理がどうのってことではなく、犯人側の登場人物が湯川の大学の友人だったということで「ガリレオ」シリーズになっているのは何となく微妙な感じ。
その友人も「不遇な日々を送る数学の天才」という設定だけど、数学がどうこうってことでもないし。
といっても、「だからこそ判りやすかった」という部分も否定できない、というかまさに「正解」なのでそこを突っ込んではいけないんだろうな(笑)

ラストの謎解きは想定していたわけではなかったけど、思ったほど意外な内容ではなかった。
あ、なるほど、そういうことか~という感じ。
それよりも、物語の中では真相を知らされた登場人物たちはみんな衝撃を受けているのに、読んでる私は「まあ、そのくらいするかもね」なんて暢気に思っているあたりの心情的ギャップは一体何なんだろう?という疑問のほうが大きかったかも。
もちろん私だって現実の世界でそんなことが起こったら驚くだろうけど、推理小説の世界って何が起きてもおかしくないって状況になってるから読者を驚かせることが出来るのか、感動させられるのかというのは難しい問題なんだろうな。

ただ、この作品の魅力は、そうした意外性とかトリックとかではなく「石神」という登場人物をひたすらストイックにぶれのない人物像として書き上げたということではないかと。
実際にそういうタイプの男性が魅力的かどうかは謎だけど(だってやってることはストーカーと紙一重なんだから、されてる方としては相手の心の中が見えない限りやっぱり怖いと思う…)、この物語の中ではそういったことも含めて「石神」という人物を描き切ったことが単なる謎解き以上のものを読者に与えることが出来たのだと思う。

小説では大学の同級生で刑事の草薙が湯川のパートナー。
大人の男同士の会話がスムーズで、お互いを思い遣る気持ちに余裕と長い時間をかけて積み上げてきた信頼があって安心して読めた。
それがドラマ版では草薙の後輩の女性刑事・内海(柴崎コウ)が湯川と絡む役割になった。
今回の映画版でももちろんドラマ版を下敷きにした役割分担になるのであろう。
絵的には男女のペアのほうが華やかで面白いのかもしれないけど、湯川と草薙のやり取りの部分が映画版ではどうなってしまうのだろうか。
不安だけど興味深い。

またそれ以上に興味深いのは登場人物のキャスティング。
石神が好意を寄せる隣人・靖子役は松雪泰子。これはいい。
問題は石神。
石神は小説中では、

ずんぐりした体型で、顔も丸く、大きい。そのくせ眼は糸のように細い。頭髪は短くて薄く、そのせいで五十歳近く見えるが、実際はもっと若いのかもしれない。

と書かれちゃうような、いわゆる(見た目は)風采のあがらないオジサンとして設定されている。
その石神を演じるのがなんと堤真一!
どこをどうしたら、そういうキャスティングになるのだ?!^^;
いくら服装を地味にしたところで、堤さんは堤さんだと思うんだけどなあ。
まあ、主役の湯川が福山だから相手役があまりにも地味すぎたら、食われすぎて話にならないのかもしれないけどね。
一方、靖子が昔働いていたスナックの常連で、靖子も憎からず思っている印刷会社の社長・工藤。
工藤は金持ちでセンスがいいって設定なんだけどこっちの配役はダンカンらしい。
別にダンカンが悪いわけじゃないけど…堤さんとだったら、ねえ…?(失礼!)
このキャストでこの作品の雰囲気をどうやって再現するのか、あるいはしないのか(!)非常に興味が沸いてきたな。

映画は10月4日公開。
容疑者Xの献身

松尾由美『ハートブレイク・レストラン』

  • 2008/08/03(日) 10:23:16

ハートブレイク・レストラン (光文社文庫 ま 12-4)
ハートブレイク・レストラン (光文社文庫 ま 12-4)

内容(「MARC」データベースより)
幸せな人は、入店お断り-? 「隅のお婆ちゃん」が解き明かす、不思議な恋愛ミステリー。「ケーキと指輪の問題」「走る目覚まし時計の問題」「不作法なストラップの問題」「靴紐と十五キロの問題」ほか、全6編を収録。

真以は駆け出しのフリーライター。
家からはちょっと遠いけれど、お客が少なくて居心地がいいファミリーレストランを仕事場代わりに利用していた。
そのレストランで気がつくといつも隅の席に座っている小柄で可愛らしいお婆ちゃんと真以はひょんなことから言葉を交わすようになる。
レストランで起こる「不思議な話」を外見からは想像のつかない推理力で謎解きしてしまうお婆ちゃんには人には言えない「秘密」があった…。

このお婆ちゃん(ハルさん)が実は幽霊で、レストランの従業員もわざわざそうしたわけではないけれど結果的にそうした現象に敏感な人が集まってしまい、何となく元気がなく幸薄い雰囲気のお店になっている…という設定が面白かった。
元気がないファミレスって…(笑)

謎解きはそんなに凝ったものはなくて中には途中で内容が判ってしまうものもあったけど、全体の設定に合った軽い雰囲気のものが多かったし説明の仕方に工夫があったので楽しんで読めた。

ただ「靴紐と十五キロの問題」の靴紐の説明はちょっと牽強付会な感がなきにしもあらず…。
いくら何も目印がないっていってもそれに靴ひもを使うってことにちょっと違和感を感じるなぁ。
「不作法なストラップの問題」も、外すのはともかく付けるのは難しいのではないかと。
それよりも、首のところに一旦溜めておいたと考えるほうが現実的だと思うんだけどどうだろう。

レストランのお客として来ていた南野と真以が「不思議な話」を通じて互いに惹かれ合っていく様子も自然に描かれていて好感が持てた。

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