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よしながふみ『大奥〈第一巻~第三巻〉』

  • 2008/04/29(火) 20:15:49

大奥 (第1巻) (JETS COMICS (4301))
大奥 (第1巻) (JETS COMICS (4301))

すごく久々にマンガを読んだ。

「面白い」という噂は聞いていたけど、もともとあまりコミックス売り場に行かないせいもあって、たまに行ってもどこにあるか見つからない、とか見つけたと思ったら1巻目だけないとかいう状況が何度か続いてなかなか手元に来なかった。
それが今日の帰りに何気なく本屋に寄ったら、たまたま3冊とも揃っていたので「今だ!」ってことでまとめ買い。
で、帰って来て一気読み。

面白かった!!!

江戸幕府三代将軍家光の時代に若い男だけが次々と死んでいく奇病が流行し、その後女子に対して男子の人口が3分の1になってしまった日本が舞台。
そこでは生命力の弱い男に代わって、全ての労働力が女に委ねられ、家督も女が継いでいく世界となっている。
そして、「大奥」もまた女性の将軍と、三千人の美男たちで出来ていた…という話。

将軍が女で、周りに侍るのが男たちという逆ハーレム状態の「大奥」の話だってことは聞いていたのでもっと笑える軽い内容なのかと思っていたら、これがかなり重厚な造りの物語で読み応えアリ。
セリフや心理描写がかなり濃厚で奥が深い。
集中して読んだので、けっこう疲れた^^;

単純に男と女が逆転している(男性の女性化、女性の男性化)ということではなくて、それぞれがそのメンタリティを保持したままでその立場が逆転しているという複雑な状態をとても巧く表現していると思う。
しかも「大奥」という設定だけ持ってきて他は全く別の世界というわけではなく、主要人物はちゃんと歴史上の人間関係や設定をなぞっているのも面白い。

それに何より絵が上手いのがいい。
「美形」がちゃんと「美形」に見えるって重要だよね。
しかも、大奥が舞台だから衣装とか小道具とか背景も難しそうだし…。
そうしたものが手を抜かずきちんと収まっているからこそ、物語に集中出来るというのはある。

現在白泉社のジェッツコミックスで3巻まで発売中。
ここまででもかなりどっしりと存在感がある内容になっているけど、物語はまだまだ序盤。
この後どんな展開になるのかすごく楽しみ!
でも、コミックスにまとまるのは(今までの発行状況を見ると)年に1冊ペースくらいみたい…。
最新刊(第三巻)が出たのが去年の12月だから…先は長い…(T_T)

大奥 (第2巻) (JETS COMICS (4302))
大奥 (第2巻) (JETS COMICS (4302))
大奥 第3巻 (3) (ジェッツコミックス)
大奥 第3巻 (3) (ジェッツコミックス)

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西澤保彦『解体諸因』

  • 2008/04/27(日) 22:10:57

解体諸因 (講談社文庫)
解体諸因 (講談社文庫)

内容(「BOOK」データベースより)
六つの箱に分けられた男。七つの首が順繰りにすげ替えられた連続殺人。エレベーターで16秒間に解体されたOL。34個に切り刻まれた主婦。トリックのかぎりを尽くした九つのバラバラ殺人事件にニューヒーロー・匠千暁が挑む傑作短編集。新本格推理に大きな衝撃を与えた西沢ミステリー、待望の文庫化第一弾。

というわけで、前に読んだ「謎亭論処」が面白かったので同じシリーズからもう1冊。

内容はなんと全編「バラバラ殺人事件」の謎解き^^;

猟奇的犯罪を扱った作品ってそこに至るまでの心理描写とか犯行時の描写とかが詳しく書かれていると、それだけで読む気がなくなるので(スプラッタとかサイコホラーものが苦手なので)敬遠しがちなんだけど、これは平気だった。
何故なら、前作同様、犯行の過程ではなく、結果とその謎解き(バラバラにしなければならなかった合理的な理由)についての考察がメインで描かれているから。

もちろん、普通だったらいくら「そうしたほうが合理的」といっても、簡単にバラバラ死体なんか作らないでしょ、と思うけどね(笑)
それでも、そこを「考え方としては確かにそうかも」と思わせてしまう緻密+力業の推理力がスゴイ。

しかも途中で「バラバラ殺人事件」をモチーフにした戯曲仕立ての作品があったり(これがまた結構本格的。しかも判りやすい)、更にはその戯曲が次の作品にヒントとして出てきたり、前に起きた複数の殺人事件が最後になってそれぞれリンクしてきたり…と、かなり凝った手法、設定がされているのにも注目。
(ただ、最後のほうは登場人物が入り乱れてきて、人間関係がちょっと判りにくかったけど)
いろんな引き出しを持っている頭のいい人なんだなあ。

これはシリーズの第一作目であると同時に著者のデビュー作でもあるとのこと。
「栴檀は双葉より芳し」ってことでしょうか。
同シリーズの作品が他にもいくつかあるようなので、またチェックしてみよう。

西澤保彦『謎亭論処(めいていろんど)-匠 千暁の事件簿』

  • 2008/04/27(日) 22:05:53

謎亭論処―匠千暁の事件簿 (祥伝社文庫 に 5-3)
謎亭論処―匠千暁の事件簿 (祥伝社文庫 に 5-3)

出版社 / 著者からの内容紹介
呑むほどに酔うほどに冴える酩酊推理!
女子高の正門前に車を停め、夜の職員室に戻った辺見祐輔(へんみゆうすけ)は憧(あこが)れの美人教師の不審な挙動を垣間(かいま)見た。その直後、机上の答案用紙が、さらに車までがなくなった。ところが二つとも翌朝までに戻されていた。誰が、何のために? 辺見の親友であり、酒に酔うほど冴(さ)え渡る酩酊(めいてい)探偵・匠千暁(たくみちあき)に相談すると……。続発する奇妙な事件を、屈指の酒量で解く本格推理の快感!

基本的に主人公を始めとして登場人物の人物設定や心理描写が丁寧に描かれている作品が好き。
推理小説で言えば人間関係がまずあって、その上で事件があり、謎がある、といった感じの物語。
逆に謎のためにストーリーが動いているような物語はあまり好きじゃない…と思っていた。

ところが、この作品は目一杯、それこそ今まで読んだどの作品よりもパズル的要素大の作品なのに、これがすごく面白かったのだ…自分でもビックリ。

とにかくひたすら事件についての概要と、その謎の推理と検証だけが繰り返されていくというストイックさがスゴイ。
誰が、何故、どのようにしてその事件を起こしたのか。
それが合理的に説明出来るポイントのみを目指してストーリーが構成されている。

更にスゴイのは、その推理が「真実かどうか」は言及されていない部分。
事件の第三者の視点から謎が推理され、検証や訂正、情報の追加などが繰り返されて、その人々の間で最終的な回答に辿り着くんだけど、その後事件に直接関わった人からその推理が「真実」であるかどうか語られることはない。
誰かが謎に対して合理的な説明を付けられた、時点でその物語は終了してしまうのだ。

確かに、普通の推理小説にしても、例えば探偵や警察や犯人自身が語る「真相」がその事件にとって真実であるというのは「作家がそう宣言している」だけの話でしかないんだから、信憑性は変わらないわけだよね。
そう考えると決してこの作品が突飛であるわけではないんだろうけど…何だか最初はすごく違和感があった。
それだけ読者というのは、物語の中の探偵や警察のような存在に勝手に権威みたいなものを与えてしまっていたってことなのね。

収録されている8つの短篇全てがほとんどそんな感じの展開なんだけど、中でも由起子が刑事である夫の総一郎とある事件の真相について語り合う「呼び出された婚約者の問題」は一番その特徴が顕著だった。
総一郎が提示する情報に、由起子がそこから導かれる可能性を(間違っているのも気にせず)どんどん提示しては修正を繰り返し、また質問しては情報を引き出していくという殆ど全編が会話文で成立している作品。
その会話のテンポの良さと、読者にも等しく提示されていく情報の中でどんどん変化していく推理の面白さに引き込まれ圧倒された。

こういう作品って心情的に「後に何かが残る」ということは少ないけど、本を読むことの楽しさは充分感じられてすごく面白かった。

北尾トロ『裁判長!ここは懲役4年でどうすか』

  • 2008/04/21(月) 22:01:23

裁判長!ここは懲役4年でどうすか (文春文庫)
裁判長!ここは懲役4年でどうすか (文春文庫)

内容(「BOOK」データベースより)
ワイドショーも小説もぶっとぶほどリアルで面白いのがナマの裁判だ。しかもタダで誰でも傍聴できる。殺人、DV、詐欺、強姦…。突っ込みどころ満載の弁明や、外見からは想像できない性癖、傍聴席の女子高生にハッスルする裁判官。「こいつ、絶対やってるよ!」と心の中で叫びつつ足繁く通った傑作裁判傍聴記。

最近よく見かける「裁判傍聴記」もの。
その中でもこれは2001年に雑誌(「裏モノJAPAN」)に連載されたのが初出、とのことなのでかなり「走り」の作品ってことなのかな。

著者が裁判傍聴に興味を持って何も予備知識なしに東京地方裁判所に初めて足を運ぶところから、少しずつ知識を得て自分なりの傍聴スタイルを作っていく様子が裁判の内容とともにゆっくりしたテンポで描かれている。
ちょっとゆるい感じで書かれた個々の裁判傍聴記録もいいけど、私は初心者だった著者がどうやって裁判所のシステムに馴染んでいくかという過程の記録が興味深かった。
例えば、傍聴にもマニアがいてその人たちといかにして知り合い、信頼を勝ち得て情報提供してもらえるようになるか、といった話とか。
どこにでも「その道の達人」はいるんだなあ(笑)
途中には「傍聴の極意教えます」と称して、いつ初公判が実施されるか、傍聴券の取り方、スケジュールのチェック方法などなどが丁寧に書いてあるコラムもあったり。
この部分、昔よく読んだ「地球の歩き方」を彷彿とさせるものがあった。
(文章の書き方も似てるし、もしかしたら意識的にそうしたのかも)

裁判所ってあまり一般人(?)には馴染みのない場所だったけど、今後は陪審員制度が始まるのでそうとも言っていられない時代が来るのかな。
特に私なんか人の「負の感情」にすごく影響を受けやすいタイプなので、ちょっと慣れておかないといざ選ばれた時にキツイ思いをしそうで不安…。
この本を参考に経験値を積みに傍聴デビューしてみようかな。

ところで、ある事件の裁判員に選ばれたら、それに対する公判に全部出席しなくちゃならないの?
その公判が何年もかかる場合も??
…という感じで裁判員制度は謎なことが多いなあ。
ちょっと勉強しておかないと。
ちなみに開始は平成21年5月21日です。

裁判員制度

加藤実秋『インディゴの夜 チョコレートビースト』

  • 2008/04/20(日) 21:54:36

インディゴの夜 チョコレートビースト (ミステリ・フロンティア)
インディゴの夜 チョコレートビースト (ミステリ・フロンティア) 

内容(「MARC」データベースより)
人気ホスト襲撃に、ホストコンテストを巡る陰謀。ストリートの事件は、「club indigo」におまかせ! ホスト探偵団が今夜も狂騒の街を駆け抜ける。「インディゴの夜」に続く、スピード感あふれる連作短編集第2弾。

先日読んだ『インディゴの夜』の続編。
表題作の他「返報者」「マイノリティ/マジョリティ」「真夜中のダーリン」の4編を収録。

前作は想像していたのとちょっと違うなと感じた部分があったせいか何となく物語に乗り切れなかったけど、今回はどんなキャラクターが出てくるのか判っていたのでスムーズに読めたし、物語自体も設定はけっこう込み入ってるわりに展開がスムーズで面白かった。


ただ、「club indigo」って普通のホストクラブと違っているのはハコとホストたちの外見だけで、サービス自体は普通のお店と同じという設定なのがちょっとつまんないんだよね~。もう一つ何かひねりが欲しいところ。
まあ、そこがメインではないから、そこまで力入れなくてもいいのかも。
ただ、怪しい人物がいかにも「怪しい」ってすぐに判ってしまったり、そのわりにメインの人物(晶や塩谷たち)が相手の反応に鈍い(と思えてしまう)部分がけっこう多いのはちょっと問題かと。
結果的に登場人物たちの謎解きよりも先に結末が読めてしまう。
物語を次の局面に展開させるために必要な場合もあるかもしれないけど、「先を読まれてしまう」というのはミステリーとしてかなり痛いことだと思うのでその辺をもっと工夫して欲しい。


登場人物では、「club indigo」のホストらしくないホストたちよりも、(この作品の中ではサブキャラだけど)ホストの王道を行く憂夜や空也のほうが気になる。
いつかこの2人の因縁話や、憂夜と塩谷の出会いの話が読める日が来るのを楽しみにしておこう。

インディゴの夜 (創元推理文庫 M か 5-1)
インディゴの夜 (創元推理文庫 M か 5-1)
前作の感想もよろしかったらどうぞ。
加藤実秋/インディゴの夜

原作:秋本治『小説 こちら葛飾区亀有公園前派出所』

  • 2008/04/20(日) 21:49:04

小説こちら葛飾区亀有公園前派出所
小説こちら葛飾区亀有公園前派出所 



KOROPPYさんの感想文を読んで「面白そう!」と思ったので、図書館で借りて読んでみました。

期待通り、面白かった!

こういうパロディ的な作品というのは、元の作品を知っていれば知っているほど楽しめる、というのは周知の事実。
ところが、私は『こち亀』は昔、弟がジャンプを読んでいた時に雑誌で読んだことがあるので登場人物や作品の雰囲気は判る、という程度の知識しかないし、作品を提供している作家さんの作品(シリーズ)も、全部を知っているわけではない…というちょっと残念な状況^^;
でも!これはそれでもかなり楽しめるハイレベルな作品集だった。

やはりポイントは作家たちの実力。
全て30~40ページ前後の短篇だけど、その中で自分のキャラと『こち亀』登場人物の出会いに始まり、ちょっとした事件を経て結末に至るまでの物語がきちんと『こち亀』のキャラクターも自分の作品のキャラクターも活かしながら展開していく。
ただ単に他の作品のキャラクターを登場させました、というだけでなく、それ自体一つのエンターテイメント作品としてちゃんと成立しているのは「さすがプロ!」という感じ。
そして、そんなプロの作品としての見事さと同時に、「一『こち亀』ファン」としての遊び心や思い入れ、尊敬の念もそれぞれにたっぷり入っていて読んでいるこちらまで嬉しくなってくる作品ばかりだった。

でも、やっぱり一番すごいのは、どんな作家の作品の中に入っても全然ブレることのない『こち亀』キャラたちのアクの強さかも(笑)
どれを読んでも、全く同じイメージの人物像が出てくるのは凄いと思う。
さすが連載開始以来30年(!)も休むことなく描き続けられ、愛され続けた作品だけのことはある。

以下、執筆作家と作品名。
大沢在昌「幼なじみ」、石田衣良「池袋⇔亀有エクスプレス」、今野敏「キング・タイガー」、柴田よしき「一杯の賭け蕎麦-花咲慎一郎、両津勘吉に遭遇す-」、京極夏彦「ぬらりひょんの褌」、逢坂剛「決闘、二対三!の巻」、東野圭吾「目指せ乱歩賞!」。

定年退職後、趣味でプラモデル作りを始めた元刑事が、プラモデル屋に飾ってあった作品を見て作者の両さんに憧れ、それに負けない作品を作ろうと奮闘する「キング・タイガー」が一番好きだったな。
両さんの登場のさせ方が印象的で巧かった。
でも、この2人、刑事の在職中に出会っていたら、こんな関係には絶対ならなかったんじゃなかと思う。
人と人の出会いってやっぱりタイミングも重要だよね。

その他では大原部長と寺井の会話でストーリーが進み、結局両さんは作品に登場しない「ぬらりひょんの褌」や、江戸川乱歩賞(というか文学賞全て?)の選考に対するパロディ(というか問題提起というか…(笑))になっている「目指せ乱歩賞!」が面白かった。

各作品に数点ずつ挿入された秋本氏の描きおろしイラストもよかった。
特に「池袋⇔亀有エクスプレス」の

キャメルのトレンチコートに、グレイフラノのボルサリーノ。目には何年か前に流行ったティアドロップ型のレイバンのサングラス

という両さんが必見!
(衣良さん、遊びすぎです(笑))

こちら葛飾区亀有公園前派出所 159巻 (159) (ジャンプコミックス)
こちら葛飾区亀有公園前派出所 159巻 (159) (ジャンプコミックス)


 

前述のKOROPPYさんのエントリーにトラックバックさせて頂きました。

神永学『心霊探偵 八雲〈1〉』

  • 2008/04/06(日) 21:45:00

心霊探偵八雲 (1) (角川文庫 (か51-1))
心霊探偵八雲 (1) (角川文庫 (か51-1))

出版社 / 著者からの内容紹介
大人気ハイスピード・スピリチュアル・ミステリー文庫化開始!
霊を見たり、会話できる不思議な能力を持つ大学生・斉藤八雲。ある日、大学で起こった幽霊騒動を調査することになるが……次々と起こる怪事件の謎に八雲が迫る大人気シリーズ、大幅改稿&追加エピソード収録で登場。

現在単行本(見たことないけどソフトカバーかな?)で7巻まで出ている人気シリーズの文庫化。
読む前は、なんとなく「人気マンガのノベライズ」みたいなイメージがあったんだけど(例の如く勝手な思い込み^^;)、実際はその逆でもともとこの小説があって、それが後に漫画化されたらしい。

でも、読み終わった感想としては、小説ではなくマンガのが面白そうな感じ。
せめて挿し絵があったほうがよかった。
(単行本ではあったのかな?)

デビュー作だからということもあるかと思うけど、全体的にゆる~い雰囲気。
「霊」や正体不明の人物に襲われるホラーっぽい描写もあるんだけど、描き方にビジュアル的なインパクトがあまりないので怖さをあまり感じないし、またそれによって引き起こされる謎自体も特に目新しくもないので話を読んでいる途中で結末が殆ど判ってしまい「これからどうなるんだろう」的なドキドキワクワク感はなかった。

キャラクターもかなり類型的。
特にヒロインの晴香は、典型的な女の子のキャラクター。
真面目でお節介焼きで曲がったことが嫌いで、ちょっとデリカシーに欠ける。
気が強いけど、実は寂しがり屋で傷つきやすい…で、外見は可愛い、と。
正直、苦手なタイプでございます^^;
しかも、この1冊を読む限りでは主役の八雲はこの晴香に振り回されて事件に引きずり込まれてるようにしか見えないところが痛い。
だって、全部晴香が事件(謎)を八雲のところに運んでくるんだもの。
作品の中でも「トラブルメイカー」と呼ばれているけど、それよりも「疫病神」のほうが正しいかも…。
しかも、何度も死にそうなくらい危ない目に遭っているというのに、無防備すぎるし鈍すぎる。
危機管理能力とか、学習能力ないのか?と思う。
主人公の八雲も霊を見ることが出来るという特異体質や幼少時代からの辛い経験を経て、人を信用しない達観した人物像になっているかのように見えて、晴香がコンプレックスの象徴である赤い目を「キレイ」と言ってくれたことが嬉しくて、気に入ってしまうあたり子どもなんだよねえ…。
しかも、2人ともお互いに惹かれていることを認めようとしないところが、メンドクサイ。
(まあ、青春小説の王道かもしれませんが)

なので、この若者同士の会話よりも、八雲に因縁のある刑事の後藤や、両親を失った八雲を育ててくれた僧侶の叔父など大人相手の会話のほうが話もスムーズに流れるし、読んでいて安心出来た。
こっちの会話の比重を高くすれば、もうちょっと落ち着いて読めるようになるかも。

あとは物語自体、もうちょっとひねって凝った内容になることを期待。

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