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◆Date:2006年02月
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藤水名子『DESTINY 桜子姫悲恋剣』

  • 2006/02/12(日) 09:26:23

DESTINY桜子姫悲恋剣
藤 水名子
4789727165さる大名家の姫君でありながらお家騒動に巻き込まれ姥の楓と一緒に長屋暮らしの桜子姫。
同じ長屋に住む桜子姫の"背の君"、浪人の廉十郎がある日大勢の刺客に囲まれた眉目秀麗の若者を助けたことから、 不可思議な争いに巻き込まれていく…。


う~ん、すごく嫌いってわけじゃないんだけど、読んでいる間「イラッ」とするときが何度もあった。
物語自体も「何だそりゃ」なところはあったけど、でもそれはそんなに気にならなくて、 それよりも多分登場人物の性格設定や心理描写のせいだと思う。
何だかこう、みんなハッキリしないんだよね~。
クールなのか、だらしないのか。
冷徹なのか、感情的なのか。
慎重なのか、激情派なのか。
登場人物一人一人の性格設定がどうも上手く掴めないまま読み進んで、で、読み終わってしまった、という感じ。
確かに、人間だから色んな面を持っていて当然だとは思うんだけど、 物語の登場人物だったらやっぱりもうちょっと安定していてくれないと読むほうはツライ…。

唯一変わらないのは桜子姫って感じだったかな。

それから話のスケールが大きいわりにはやってることがちょっと間が抜けてるし、 何より活劇っぽい雰囲気なのに勢いが感じられなかったのが不満。
あとタイトルも内容には合っていなかったような…。

物語の設定と、人物配置は面白いと思うんだけどな~。
作品の雰囲気に馴染めなかったということで…残念。


<関連サイト>
「夢夢楼」(藤水名子 公式サイト入り口)

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秋山香乃『新撰組捕物帖-源さんの事件簿』

  • 2006/02/05(日) 20:17:39

新撰組捕物帖----源さんの事件簿
秋山 香乃
4309017355

新撰組副長助勤・井上源三郎ははたらき者のあにき分、持ち前のお節介・好奇心に火がつき、さまざまな事件にでっくわし、 かけずり回ることになる。そんな源さんにいつしか平隊士・中村久馬、監察方・尾形俊太郎もまきこまれ……。
河出書房新社公式サイトより)

面白かった♪

何といっても、著者の新撰組への「愛」によって裏打ちされているのであろう緻密な設定や読みやすい文章に好感が持てた。
新撰組の隊士たち(土方、沖田、斉藤、尾形などの幹部から、中村ら平隊士まで)の性格や言動の描写がとても丁寧で、 多分読者がこの人はこうだったんだろうなと思っているであろう部分を過不足なく取り上げ、 クセはあるけどイヤミのない若者たちに仕上げているのがいい。
特に沖田の設定はかなり好きだな~。
うん、私の中の沖田はこんな感じだよ(笑)

そして探偵役の源さん。
面倒見がよくて曲がったことが大嫌いな部分はドラマや本でよく見かける源さんだけど、 それに加えて局長や副長の顔は立てるけど年長者として言うべきことははいう強さと「口うるさいトシがいないうちにやっちまおうぜ」 という行動力、そしてそれが見つかったときの開き直りなど、今までに見なかったサバサバした源さんが描かれていて楽しかった。
特に一見仲が悪そうに見えて、実は…といった感じの監察方・尾形とのちょっとずれた会話の面白さと、沖田との親子(叔父と甥?) みたいな愛情溢れるやり取りは秀逸。

彼らが遭遇する事件にしても、新撰組の内部で起こることが中心で、 それ以外の場所の事件にしても歴史的なことなどではなく身内の問題がたまたま外に出てしまったよ的な内容であるところが、 源さんを探偵役として配した設定にちょうどあっていて違和感無く読めた。
事件の謎を解くための捜査(?)活動や、そこから見えてくる事実の出し方、伏線の張り方などもよく考えられていたと思う。
結末として「それはちょっと反則では」という話もなきにしもあらずだけど、このくらいの内容の話だったらそれもアリかな、と許せる範囲。
何より唐突にその結末が出てくるのではなく、その気配をちゃんとあらかじめ報せてくれる描き方をしてあるのが良かった。

一番驚いたのは最終話。
それまでいい調子で探偵役をやっていた源さんだったので終わりまでその調子で続くのかと思いきや、 いきなり土方が源さんの死を沖田に伝えに行くところから始まるのには本当にビックリした。
(このあとの土方と沖田の会話がいい。泣けます)
こうして、このままシリーズ化すればいいのに、という私のケチな考えはアッと言う間に打ち砕かれたのでした(笑)

確かにあまり骨太な感じはないし、多少少女趣味的なところもあるけど、でもきちんと一本筋の通ったいい作品だと思う。
ラストのまとめ方も巧かった。

「仇討ち」「二人総司」「新撰組恋騒動」「怨めしや」「源さんの形見」の5編を収録。


<関連サイト>
秋山香乃の館

佐々木ひとみ『英国アンティーク夢譚』

  • 2006/02/05(日) 11:54:17

英国アンティーク夢譚
佐々木 ひとみ
458418657X

内容(「MARC」データベースより)
「俺が見えるんだね。ここへ来て初めてだよ。俺に気づいてくれた人…」 モノが時を旅し、人の手から手へと渡りながら紡いできた物語。 語りたがるモノたちの4編の不思議な物語を、ゴーストと一緒にたどる。

初めて読む作家さんかな~と思っていたら、以前 『イギリスを歩いてみれば』というガイドブック的な本を読んでいたことを思い出した。
読んだのがもう随分前なので詳細は思い出せないけど、普通のガイドブックでは書いていないようなその土地の風習とか観光ポイント、 遊びや宿泊のときのアドバイスや役に立つ簡単な英会話まで書いてあってけっこう面白く読んだ記憶がある。
(そのときの感想はこちら
この本は著者の個人的な体験を元にしたものであったと思うので、この著者さん自身がイギリスが大好きなんだろうな、と思う。

今回の作品もタイトル通りイギリスが舞台。
アンティーク初心者だけどいつか自分でお店を持ちたいと望んでいる日本人女性が、 勉強と仕入れを兼ねて訪れたイギリス各地でアンティークにまつわる幽霊譚に巻き込まれる、という内容。
なので、イギリスの郊外(田舎)の風景がたくさん出てくるんだけど、そういうイギリスの風景やお店、イングリッシュガーデン、 建物などに関する描写はやはりとても丁寧かつ的確に表現されていた。
私もかつて訪ねたことのある場所もいくつかあって、読んでいるとそのときの記憶がフワッと浮き上がってきて「ああ、あそこで●●したなあ」 とか思い出すことも多かった。

ただ、それに比べて物語の部分(アンティークにまつわる幽霊話)のほうは、正直イマイチ…。
主役の麻美はもともと「見える」体質でそのために数々のトラブルに巻き込まれるという設定なんだけど、それにしては無防備すぎるんじゃ? という部分が多いのがすごく気になった。
巻き込まれないことには物語が進まないわけだから巻き込まれてしまうこと自体はいいんだけど、そこに至る過程が弱すぎると思う。
それだけ何度もトラブルに巻き込まれているなら、普通もうちょっと神経質になったり懐疑的になったりするんでは?
それなのに麻美は全く無防備なんだよね。
で、巻き込まれてから初めて「しまった!」と思ったり、うんざりしたりしてるんだけど…だったらもう少し注意しろよ、と(笑)
それから彼女には日本で出会った少年・亮平が同行しているんだけど、彼はなんと幽霊なのだ!
この亮平の存在っていうのも説得力不足。
別に麻美がトラブルに巻き込まれても助けてくれるわけではないし、 それに何故イギリスの幽霊はダメな麻美が亮平だけは友人として付き合えるのかよく判らなかった。

人物の感情表現もあまりお上手ではないようなので、 あまり凝った話にせずその場所の観光案内をメインにしたもうちょっと軽いお話しにした方が良かったんじゃないかな。

ああ、でも私の「イギリスに行きたいよ~」という気持ちをくすぐるには充分な内容だったな。
あの重~い質感の空気に久々に触れたくなってきた(笑)

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