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◆Date:2003年06月
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目黒考二『笹塚日記』

  • 2003/06/17(火) 21:22:53

笹塚日記
目黒 考二
目黒考二『笹塚日記』現在も「本の雑誌」に連載中の元・発行人である著者による日記を単行本にしたもの。

「本の雑誌」を読み始めたのはもう随分前にはずなのに「笹塚日記」の面白さに気が付いてきちんと読み始めたのはここ何ヶ月かの事。
とにかく毎日「本を読む」「原稿を書く」「料理を作って食べる」「週末は競馬」くらいしかしていない目黒さんの日常なのに、何故か面白い。
特に私は毎日のように自分で材料を買ってきて自作する目黒さんの手料理の記述が大好きで、それを読むために単行本になったこの本を買ったのだ。

なのに!この本には1999年~2000年にかけての日記が収録されているんだけど、この頃の目黒さんはまだ自炊派ではなく外食派だったのであった。
なので「○○で××を食べる」と言う記述は毎日出てくるものの、「あれとこれで何を作った」というのはなし…哀しい(泣)
多分この後健康上の理由から自炊をするようになったのであろう、と推察される。
確かに、毎日殆ど動かずにこんな高カロリーの食事をしていたらそりゃあ太るでしょう、と言うような内容である。

でも、この本の中では「油ものは禁止」とか「また太った」とかと言う記述はあるものの「自炊しよう」と言う気配はない。
それが何をきっかけにあんなにマメに自炊をするようになったのか…それが知りたい!
次に出るのには載っていると嬉しいなあ。(早く出して欲しい)

そしてそれと同時に驚くのは本を読むスピードと量。
1~3冊の新刊を毎日のように読了していくのだ。
いくら仕事とは言え、やっぱり好きじゃなきゃ出来ない業に違いない。
芸術分野の評論家って色々いるけど(例えば音楽とか、演劇とか、舞踊とか、絵画とか…)、本の評論する人が一番大変だと思うんだよね。
「質」と言うよりも(それは個人にかかる問題だからね)、「物理的」に。
音楽や舞台だったら見たり、聞いたりしてれば一定の時間の中でそれが表現されて終わるけど、本って自分で読まない限り終わらないんだから。

私みたいに1冊読むのに1週間も10日も掛かって、更にそれだけかけても挫折なんて言ってたら仕事にならないわけだよね。
そんな私でもやる気にさえなればお芝居を毎日見ることは可能なわけだ。
だから演劇評が出来るわけではもちろんないが、文学評をやろうとしたら「評価が出来る、出来ない」の前に「本を早く読める」と言う要素も必要になるのは事実であろう。
それだけでもタイヘ~ン…と思ってしまうのであった。
そう言う意味で、本を読むのが本当に好きで更に早く読める目黒さんは幸せな書評家なのね。

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坪倉優介『ぼくらはみんな生きている―18歳ですべての記憶を失くした青年の手記』

  • 2003/06/15(日) 21:18:47

ぼくらはみんな生きている―18歳ですべての記憶を失くした青年の手記
坪倉 優介
坪倉優介『ぼくらはみんな生きている―18歳ですべての記憶を失くした青年の手記』う~ん…微妙だなあ。

18歳の時のバイク事故でそれまでの記憶を一切なくしてしまった著者がその後草木染め職人として独立するまでのノンフィクション、と言うことだったんだけど…。
「ノンフィクション」と言うよりも「エッセイ」って感じ。
思っていたよりも「サラリ」とした感触の作品だった。

内容としては「なるほど、"記憶"というのはこういうものなのか」とか「人と人の関係」とか言うものについて考えさせられるものがある。
ただ全体的にすごく断片的に書かれているので、「結局どうなったの?」って物足りない気分になったのも事実。

この本は事故から時系列を追ってその時々に著者が考えたこと、体験したことなどが書いてある。
どういう形で書かれたのか詳しいことは判らないけど、本人が書いたのだとすればある程度色んな事が出来るようになってから以前(事故から後の記憶)を思い出して書いたのだと思う。
(本文中に「ある時期までは「ひらがなも書けなかった」と言う記述がある)
なのに、事故後すぐの頃の記述はやけにひらがなが多用してあったりして(まさに「アルジャーノン~」のような感じだ)何だかその表現にあざとさが感じられてあまりいい気持ちがしなかった。

もしかしたらそこには著者の何らかの意図があったのかも知れないけれど、それが何も説明されずにああいう結果だけがそこにあるとただ作り手側の安易な考えだけが投げ出されているような気がして…。
もう少しこの作品が出来るまでの経緯が説明してあった方が良かったんじゃないかな。

それに対して、著者の「手記」の間に挿入してある母親による当時の思い出話はとても印象的だった。
自分のことも他人のことも、言葉も、お金の使い方も、味覚さえも判らないような状態になってしまった息子に対する、驚き、戸惑い、苛立ち、悩み、そして何より理解と愛情がその短い文章の中に溢れていた。
18年間の記憶を失ってもなお、彼を立ち直らせ自分の好きな道へ進ませ、職人として独り立ちすることが出来たのはこの家族の理解と愛情なのだと思う。

山本一力『損料屋喜八郎始末控え』

  • 2003/06/12(木) 21:15:15

損料屋喜八郎始末控え
山本 一力
山本一力『損料屋喜八郎始末控え』江戸の下町を舞台にした時代劇。

重厚で上品で落ち着いた文章で書かれた、とても丁寧な物語。
一話完結なんだけど、舞台と登場人物は全部繋がっていて、物語が進むにつれてその関係や人柄が少しずつ明らかになっていく、変化していく様子が無理なく描かれていて読みやすかった。

ただ、あまりにも落ち着きすぎていてちょっと物足りない部分もあったかな~。
それに物語の中心にあるのが「札差」と言う職業(武家の切り米を捌いて金を用立てる)なんだけど、この職業のシステムとか力関係が何だかよくわからなくて途中で話がよく見えなくなることがあったり。
(私は知らなかったけど、もしかして「札差」ってメジャーな職業なの?(汗))

それと最後、一応その話のオチは着くんだけど、物語が進むにつれて派生してきていた細かい事情とかが結構そのままになってしまった部分があるのでその辺がちょっと不満だった。
特に喜八郎と秀弥の関係をあのままで終わらせてしまうなんて!
もうちょっと読者サービスしてくれてもいいんじゃないの~?

井沢元彦『ダビデの星の暗号』

  • 2003/06/03(火) 21:13:12

ダビデの星の暗号
井沢 元彦
井沢元彦『ダビデの星の暗号』『え?これで終わり?』と思わず声に出してしまったくらい中途半端な終わり方だった。
確かにメインのテーマは<暗号を解く>事にあってその暗号は解読されるわけだから、オチは着いているのかも知れないけど…。
それに付随して出てきた問題とか、芥川龍之介(本作の探偵役)の友人たち(菊池寛とか、江戸川乱歩とか…何より恋人に裏切られたと悲観して飛び出していった久米正雄!)とか「思わせぶりに出てきたけど結局そのまま放ったらかし」状態で終わってるのはどうなんだろう?
大体探偵役が芥川である必然性がよく判らないしなあ…。

もしかしてこの作者ってミステリー作家と言うより、謎(疑問)を提示する人なのかな?

芦原すなお『嫁洗い池』

  • 2003/06/01(日) 21:10:58

嫁洗い池
芦原 すなお
芦原すなお『嫁洗い池』う~ん、やっぱり私はこの人のこの会話のセンスってどうも苦手だな~。
身近にこんな人がいたらつい「うるさい!」って言ってしまいそう。
とてもニコニコしながら見守っていたり、困った顔でたしなめたりする余裕はないと思う…。

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