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ハリー・クレッシング『料理人』

  • 2002/10/30(水) 15:00:43

料理人
ハリー・クレッシング 一ノ瀬 直二
ハリー・クレッシング『料理人』同じ祖先を持つヒル家とヴェイル家によって管理されている平和な田舎町・コブ。
この町に、ある日コンラッドと名乗る料理人がやってくる。
痩せた長身に黒ずくめの服をまとい、鷲のような鋭い顔を持つこの男はヒル家のコック募集広告に応募して来たのだ。
ヒル家に雇われたコンラッドはすぐにその天才的な料理の腕と知識、振る舞いでヒル家、ヴェイル家の人々を始め、町の住民をも魅了していく。
しかし、同時にその料理を食べた人々の身体には不思議な現象が起こりつつあった…。



何だか不思議な話だった。
最初から「何が目的なのか」「何が起ころうとしているのか」がはっきりしないまま、どんどん話が進んでいく。
でも、決してつまらないわけではなく「それで何があるの?」って言う興味のままグイグイ引っ張られて行って…で、終わる、って感じ。
「え~?!何だったの?!」(笑)

う~ん、感想も意味不明だな(汗)

読んでいて連想したのは「グラデーション」。
「赤」だと思っていたのに、気が付いたら「青」や「黄色」になっている。
いつの間に色が変わったのか、その境界線が判らない綺麗なグラデーション。
この物語も話が進んでいくごとに不思議な方向にどんどん状況がねじれていくんだけど、そのすり替えが微妙でかつ巧妙に行われているため何処で、何時そうなったかがハッキリしない。
気が付くと既に変わってしまった状況だけが目の前にある、と言う印象。

登場人物達はコンラッドの仕掛ける巧妙な罠によってどんどんその姿を変えていく。
それも「それは自分たちが望んだことだ」という信念のもとに。
これもある意味「洗脳」って事なのかな。

でも、最終的にはコンラッドその人もまた、その罠に引きずり込まれていく、と言うラストがちょっと怪奇小説風だったり。

とにかく不思議な雰囲気の小説でした。

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原田宗典『おまえは世界の王様か!』

  • 2002/10/25(金) 14:39:21

おまえは世界の王様か!
原田 宗典
原田宗典『おまえは世界の王様か!』久しぶりに訪れた実家で「こんなものがでてきたわよ」と母親から渡された風呂敷包み。
その中には著者が大学2年生、20歳の時に読んだ本の感想を書き付けたB6サイズのカードが何百枚と入っていた…。
「おまえは世界の王様か!」と言いたくなるようなそのカードの内容を掲載しつつ、20年後作家となった著者が過去の自分と向き合う企画もの。



ちょっと前に週末の夜中何気なくTVを見ていたら、いきなり板東英二が泣いている場面に出くわしてしまった。
それもドラマとかではなくて、なにやらモニターが一つだけある真っ白い部屋に板東氏一人だけがいて氏はそのモニターの中の人物と話している、と言うシチュエーション。
「何、これ?」と思って見始めたところ、そのモニターの中に写っていたのは板東氏のプロ野球時代の恩人(監督か誰か?多分、故人。途中から見たため詳細は不明)をCG化した映像で、その人物が現在の板東氏の生活や仕事ぶりを「このままでいいのか!」と言った調子で諭し、それに対して氏は言い訳をしながらも「そうやなあ…」と反省している、と言う図だったらしい。

この番組は日本TV系で土曜深夜にやっている番組「マスクマン」の中の『異人たちとの夏』と言うコーナー。
ゲストに呼んだ芸能人のもう会えない(死んでしまったとかで)誰か(恩人、肉親など)をCG化して思い出を語り合ったり、現在の自分を見つめ直す…と言うような企画との事。
板東氏の場合、このあともう亡くなっているご両親が出てきて、ここでも怒ったり(対 父親)、泣いたり(対 母親)していた。
何だか夜中に見たせいか、かなりインパクトが強い番組だったと思ったけど、その後週末の午後にスペシャル番組のような扱いで2時間くらいやっているのは今ひとつだった。
何度も見ているとあのCGはいかにも動きが不気味だし、喋っている内容だって(ちょっと引いて考えれば)キーワードを元にして誰か(もちろん全くの他人)が喋っているのは当然だし…と言うのがやけに冷静に見えてきてしまって。
やっぱり時間帯のせいなのかな。

で、ここでCG化される対象として、もう死んでしまった人だけでなく、もっと身近な「過去の自分」と言う存在も出てくるのだ。
10年、20年前の一番ツライ時、でも夢や希望だけは信じていた「あの頃」の自分と対峙する現在の自分…この本を読んでいる間、ずっとそのTV番組が私の頭の中にあった。

と言っても、この本はあの番組みたいに湿っぽくかったりは全然しませんが。
それに過去の自分が毒舌を吐くのは「自分に対して」ではなく、本や作品(それもまたかなりの大作家ばかり!)に対してなのでその辺も違う。
でも、今現在作家を生業とする著者にとっては自分に対して毒をはかれるより、却って現在の同業者、ましてや大先輩に対する毒の方が「オイオイ(汗)」な部分は多かったのでは。
(と言っても自分で始めたことなので、もちろん計算ずくでしょうが)

現在の原田氏は20年前の「6畳間の王様」であった自分(家庭の事情で大学の学費はおろか生活費も工面しなければならない大ピンチの状況の中で「作家になる!」と決意した頃)の書いた感想文を「やれやれ…」って感じで混ぜっ返しながらも、愛情のある言葉でフォローしていきます。
つまり20年前の自分と、現在の自分の共同作業でこの本は出来上がっているわけです。
いわば、これは現在と過去の自分の「時間差コラボレーション」という感じでしょうか(笑)

こうやって本に出来たということで(もちろん著者自身が「人目に触れさせる」と判断したことでも)判るように、20年前の著者の感想文も簡潔な文章で、鋭く作品を切り取ってあるものばかりでとても20歳の大学生が書いたものとは思えないレベルです。
私もこんな王様的感想が書いてみた~いっ!
やっぱり「気持ちの座り方」の差でしょうかねえ。

さらにそのうちのいくつか(というかかなりの枚数が)自筆のカードのまま、掲載されていてそれを読むのがまた楽しいです。
そこに書いてある文字が上手いんだけど、結構チマチマしていて女性っぽいのが非常に印象的でした(笑)

司馬遼太郎『燃えよ剣(上・下)』

  • 2002/10/20(日) 14:14:55

燃えよ剣 (上巻)
司馬 遼太郎
司馬遼太郎『燃えよ剣〈上〉』
燃えよ剣 (下巻)
司馬 遼太郎
司馬遼太郎『燃えよ剣〈下〉』

やっと読了!
読み始めてから1ヶ月以上、特に「残りあと200ページ」になってから半月以上かかってしまいました(汗)
で、その200ページを今日一気に読んだわけですが、もう頭が痛くなる一歩手前!くらいに泣いてしまいました(泣)

今回久しぶりに読んで、私って本当にこの作品と言うかこの作品の中の「土方歳三」と言う男が好きなんだなあ、と実感しました。
あまりに好きすぎて感想が書けないくらい(汗)
ちょっとしたセリフとか仕草とかに(それが些細なものであればあるほど)ついニヤニヤしてしまう自分が可愛いと言うか、バカと言うか(笑)
思った以上にすごく考え方とかに影響を受けている自分を再発見したりして、それはちょっと怖かったかも。
まあ、私はこんなに激烈な生き方が出来るわけじゃないから(能力もないし)毎日平穏無事に生きているわけですが。

好きなシーン、好きなセリフは沢山あるのですが、なかでも一番私がイメージする歳三らしいと思う記述は

「時勢など問題ではない。勝敗も論外である。男は、自分が考えている美しさのために殉ずるべきだ、と歳三は言った。」(下巻288ページ)

だったかな。

他に何も代償を求めず、ただ自分が美しいと思う自分でいるためだけに命を賭けていた歳三がすごく好きです。
と言っても私が好きなのはこの作品に出てくる「土方歳三」であって、本当の歴史上の人物としての土方はどんな人かよく知りません。
でも、もし仮にこの通りの人であったとしたら、「生まれる時代を間違えなくて良かったね」ってすごく思うな。
こんなすごい魂を抱えて今の時代に生まれてきてしまったら、どうにもならないでしょう。
あの時代に生まれてこられた事、そして近藤勇、沖田総司に出会えたことは歳三にとって「幸運な運命」だったんでしょうねえ。

この本はこれからも私の人生で繰り返し読む本であり続けるでしょう。

近藤史恵『ほおずき地獄―猿若町捕物帳』

  • 2002/10/19(土) 14:01:01

ほおずき地獄―猿若町捕物帳
近藤 史恵
近藤史恵『ほおずき地獄―猿若町捕物帳』定廻り同心・玉島千蔭の耳に「吉原に幽霊が出る」と言う噂が入る。
そしてその幽霊の出た後には細工物の小さなほおずきが一つ転がっていると言う。
ある日、その幽霊騒ぎがあった吉原の茶屋で主人夫婦が殺される事件が起きる。
そこにもほおずきが落ちていた。
2人は幽霊に取り殺されたのか?
千蔭は梅が枝と歌舞伎役者・巴之丞の協力を得て犯人を追いつめる。



「猿若町捕物帳」の第2弾、文庫書き下ろしです。
200ページあまりの短篇ですが、色んな要素が上手く纏まっていて面白かったです。

ほおずきを残していく幽霊、閉じこめられたままの少女・お玉の一人語り、白髪の夜鷹、死んだ夫婦の一人娘…一見ばらばらに配置されたエピソードが少しずつ本当の姿を現し一つの物語を形作っていき事件は解決する。
そして、更にその先に用意された意外な結末の示す「希望」や「力強さ」がとても印象に残る作品でした。

事件とは別に用意された「千蔭の縁談」のエピソードも、本編とは全く雰囲気が違うのに不思議に邪魔にならずにうまく絡んでいて楽しめました。
こちらの結末もまた楽しかったです♪

今回は前作ほど梅が枝や巴之丞の出番はなく千蔭の独り舞台と言う趣でした。
次回作は巴之丞大活躍の巻が読みたいなあ。

北森鴻『闇色のソプラノ』

  • 2002/10/17(木) 13:56:25

闇色のソプラノ
北森 鴻
北森鴻『闇色のソプラノ』東京都遠誉野市。
江戸時代中期に突然歴史に姿を表す東京都下の小都市。
ここにある彩京大学の文学部に通う女子大生・桂城真夜子はふとしたきっかけから「樹来たか子」と言う天才的な童謡詩人の作品に出会う。
その作品に強烈に惹かれるものを感じた真夜子は卒論のテーマに彼女を取り上げる事を決め、夭折した天才詩人の生涯をたどり始める。
調べれば調べるほど深まっていくたか子の死の謎、それに引かれるように真夜子の周りには不思議な人々が集まり始める。
そしてたか子の遺児・静弥を中心として新たな恐ろしい事件が幕を開ける。



面白かった!!
とにかくすごく複雑な話です。
そのおかげで私は全体の半分以上(400ページ中250ページくらい)過ぎても「これってどんな事件なの?」って感じで全体像が全く見えませんでした。
それでも面白くて先を読まずにはいられずどんどんページが進んでしまうと言う感じでした。

まず最初に事件があって「ここで、こういう状況で、この人が殺されました。さて犯人は誰でどうやって殺したのでしょう?」と問題提起してくれるお話ではありません。
一つ一つの一見無関係に見えるエピソードの積み重ねによって、すこしずつその全容が見えてくると言った趣向の物語です。
そしてそのエピソードがどれもこれも私の今までの知識には全くなかった分野の話が次々と提示されるのです。

歴史に突然姿を現す東京都下の小都市とそれを読み解く民俗学的アプローチ、溢れる才能がありながら夭折した童謡作家の作品とその作家自身への文学的考察、その他医学、心理学、造園…さまざまな知識から成立する推理が複雑に絡み合って一つの不幸な事件の結末へとなだれ込んでいきます。

更にこの結末も一端「これが真相だよ」と知らされた後に、もう一度「あの事は全てここに繋がって来るのかっ!」っていう驚愕の(でも納得できる)ラストが用意されていると言う…。

これが面白がらずにいられるでしょうか。

全体を読み通してみると民俗学的なスタンスでのアプローチが必ずしも必要だったのか?と思わなくもないのですが、前半の興味を引っ張ることには成功しているし私はこういう話が好きなので「ま、いっか~♪」って感じです(笑)

こういう作品を読むと本当に「自分の知ってることなんて本当にわずかだ。これだから本を読むのは止められない」って気になります。

大オススメの一冊です。

夢枕獏『陰陽師 鳳凰ノ巻』

  • 2002/10/14(月) 13:51:37

陰陽師 鳳凰ノ巻
夢枕 獏
夢枕獏『陰陽師 鳳凰ノ巻』当代一の陰陽師・安倍晴明とその友人で殿上人の源博雅が出会う魑魅魍魎の世界を描く短篇集。
シリーズ第四弾。



面白かったです。
このシリーズはすごく好き♪
物語が安定していて安心して読めます。

このシリーズって日本の話なのに、読後感が中国の物語を読んだ後みたいな雰囲気があるんですよね。
(と言うほど詳しくないけど…)
特に今回のだと2話目の「青鬼の背に乗りたる男の譚」はそんな感じでした。
「え?これで終わり?」ってポンと放り出されてしまう感じ。
でもそれが決してイヤじゃないんですよね。
自分も晴明や博雅と一緒に怪異に立ち会っていたような、でもやっぱり夢だったような不思議な気分にさせてくれます。

私にとって安倍晴明のイメージって、すっかりここに出てくる晴明になって来てるみたい。
ずっと続いていって欲しいシリーズです。

ところで例の蘆屋道満と箱の中身を占って力比べをするエピソードってこんなところに出てくるんですね。
有名なエピソードなのでもっと早い時期に書いてあるのかと思っていました。

ナンシー関『冷暗所保管―テレビ消灯時間〈4〉』

  • 2002/10/12(土) 13:49:20

冷暗所保管―テレビ消灯時間〈4〉
ナンシー関
ナンシー関『冷暗所保管―テレビ消灯時間〈4〉』週刊文春に99年9月から00年9月まで連載された同名コラムをまとめた一冊。

相変わらず上手いです。
もういなくなってしまったから余計感じるのかも知れませんけどホント「名人芸」だなあ、と思いますね。
こういう愛情ある視点でTVを見る人をなくしてしまったというのは本当に大きな損失ですよねえ。
こういう視点を失ってこれからTVがどこに行ってしまうのかが心配になってしまいます。
これに代わる才能は出てくるのでしょうか?

竹中直人氏の解説は…ちょっと怖いです(汗)

林望 選『知性の磨きかた』

  • 2002/10/11(金) 13:46:24

知性の磨きかた
林 望
林望 選『知性の磨きかた』「知性」とは主体の有無にかかっている。
自分の足で歩き、自分の目で見て、自分の頭で考えながら外の世界と関わって行けることが知性のありどころである。
そんな「正しい知性」を磨くための方法を「学問」「読書」「遊び」の3つの側面から考える一冊。



全体がまるで大学の講義か何かをそのまま文章にしたような文体で書かれているため、かなり判りやすくなっています。
そのため書かれている内容も考え方も「なるほどね~」って納得できます。

ただ、判る事とそれを実行する事の間には深くて大きな隔たりがあったりするんですよねえ…(汗)
何たって人間と言うのはつい易しい方へ楽な方へと流れていく性質があるわけだし。
たしかにこういう生き方を選択していけば「知性」を手に入れられるのだろうと分かりはしても、そのために楽ちんな今の生活を改める事は難しいというわけで…。

別に著者は「あれもしなさい」「これもしなさい」と書いているわけではないんですけどね。
ただ、私ははこの著者のようにはバイタリティも好奇心も向上心も大きくはないなあ、と言うことです。

「学問」の項に書いてあった
「大切なのは個々の『知識』ではなく、包括的な『方法』である」

というのはすごく納得。
ただ、それを身につけるのはすごく難しいとも思う。

生きるための考え方、感じ方の参考として読んでみるのに丁度いい一冊じゃないかな、と思います。

荻原規子『西の善き魔女〈5〉闇の左手』

  • 2002/10/10(木) 13:42:53

西の善き魔女〈5〉闇の左手
荻原 規子
荻原規子『西の善き魔女〈5〉闇の左手』2人で「世界の果ての壁」の調査に出掛けたフィリエルとルーンは、そこにいるはずのない東の帝国軍が駐留しているのを目撃する。
この事実をユーシスに伝えるためにルーンは単身、竜騎士たちの陣地へと向かい共に帝国軍壊滅のために闘う。
一方フィリエルは王宮に噂されるメニエール猊下の王座簒奪、更に祖母である女王の生死を確認するため聖神殿へ乗り込む。
そこでフィリエルが耳にするグラール建国の事実とは…。



最終巻です。
この巻は、フィリエルとルーンの関係は影を薄めて(と言うかもう前の巻までで関係が確立してしまったのでここでは書かなくて大丈夫だった、と言う事かな)ルーンはルーン、フィリエルはフィリエルでそれぞれ得意分野で活躍しているという感じ。
最初の頃の軽快さが戻ってきたし、今まで広がる一方で「どうやって終わらせるの?」と少々心配になりつつあった物語も納得できる形で結末を迎えた点など面白く読みました。
(中には「えっ!この人は結局最後まで消息不明ですか?!」と思う部分もところどころありましたが…^^;)

「異端」についての考え方、グラールと言う国の起源やこれからどこに向かおうとしているのか、そして王家の末裔の3人の少女たちの行く末など一つ一つの疑問にきちんと答えを示してくれる書き方に著者の誠実さを感じました。

ただ(これはあくまで好みの問題でしょうけど)私としてはこういう物語は、もっと伏線をバシバシ使って最終的にあちこちから解答が立ち上がってくる、みたいな少々あざといくらいの書き方の方が好きかなあ。
ちょっと素直すぎて物足りなかったかも。
(う~ん、言うのは簡単だ(汗))

キャラクターとしてはやっぱりレアンドラがかなり好き。
あそこまで徹底してるといっそ清々しいと思うな(笑)


ところで、このシリーズの副題ってそれぞれ過去の文学作品のタイトルをもじってあったということに今更ながら気が付いた。
第2巻:『秘密の花園』(バーネット)
第3巻:『薔薇の名前』(ウンベルト・エーコ)
第4巻:『世界のかなたの森』(ウィリアム・モリス)
第5巻:『闇の左手』(ル・グィン)
第1巻の「セラフィールドの少女」も何かオリジナルがあると思うけど、「~の少女」ってタイトルが付く作品が多すぎてこの間については確認を断念^^;
ご存知の方は教えて下さい。

荻原規子『西の善き魔女〈4〉世界のかなたの森』

  • 2002/10/07(月) 12:52:57

西の善き魔女〈4〉世界のかなたの森
荻原 規子
荻原規子『西の善き魔女〈4〉世界のかなたの森』突然姿を消したルーンを探す決心をしたフィリエルは、竜騎士として南の小国カグウェルへ旅立つユーシスを追ってイグレインと共に南に向けて出発する。
途中立ち寄ったギルビア公爵家で、竜に立ち向かっていく唯一の獣・ユニコーンの子供を託されるが、その子供を救うために食肉竜に見つかってしまったフィリエル。
絶体絶命の彼女を助けに来たのは…。



ここまで読んでおいてこんな事言うのも何ですが、私はどうもフィリエルの性格が嫌いみたいです。
何だか感情移入が出来ないなあとずっと思ってはいたのですが、そうか、嫌いなタイプだったのかと…(笑)
特に今回はダメでしたね。
フィリエルはルーンを追いかけて南へ行くのですが、周りのみんなを巻き込んで散々心配させたり、自分の代わりに危ない目に遭わせたりしてるわけです。
情熱とか行動力とか一途とか良く言おうと思えば言えるけど、こんなのって単に傍迷惑なだけじゃないの~?!と良識派のオバサン(笑)は思うのでありました。

これだったら自分の実力だけでどんどん上に上がっていこうとする敵役のレアンドラのがいっそ潔いと思ってしまうなあ。

あと一冊だから最後まで読むけどね…このイライラがおさまるラストになるだろうか…。
別の意味でドキドキです(笑)

荻原規子『西の善き魔女〈3〉薔薇の名前』

  • 2002/10/05(土) 12:49:56

西の善き魔女〈3〉薔薇の名前
荻原 規子
荻原規子『西の善き魔女〈3〉薔薇の名前』女学校から戻ったフェリエル、ルーンを含めたロウランド家一行の王宮ハイラグリオンでの生活が始まった。
ルーンは王宮に隣接する王立研究所に入るがここでも仲間になじむことなく孤立している。
フェリエルとアデイルは王立学院で王宮での生活様式を学びながら、夜は数々の夜会をこなす日々を続けていた。
ある晩開かれた夜会でフェリエルは王室に対して逆心を抱く貴族に突然プロポーズされる。「お前は私と同じ異端の者なのだから」と。
動揺したフェリエルはそれをルーンに伝えるが、そのことがルーンを後戻り出来ない行動へと駆り立てていく。



う~ん…お話は面白かったんですけどね~。
何となく乗れない、って感じでした。
出てくる主要人物がみんな勝手な方向を向いていて誰を基準に見ていけばいいのか判らなくなってしまったんですよね。
フェリエルもルーンもアデイルもユーシスも、喋っている言葉がどうも思わせぶりで一方的でその意図がよく判らない事が多いんですよ。
誰か大人のキャラが翻訳と言うか、交通整理をしてくれると分かりやすいんだけどそういう存在がいないってのがツラかったです。
この年代の考えている事は理解できなくなっていると言うことか?(泣)

話の中でアデイルが王家の「しきたり」と言うか「習慣」を説明する箇所があるんだけど、こういうのって物語の基本になる部分だからもっと早い時点で書いてあっても良かったかな、と思いました。
(ずっと気になっていたので)

2巻はすごく分かりやすかったけど、全編「学校」と言う閉じられた空間で起こる物語だったので話がシンプルだったって事なのかな。

米村圭吾『退屈姫君伝』

  • 2002/10/03(木) 12:47:36

退屈姫君伝
米村 圭伍
米村圭吾『退屈姫君伝』五十万石の大藩・陸奥磐内藩から、二万五千石の小藩・讃岐風見藩に輿入れした17歳のめだか姫は、その美貌とは裏腹に好奇心旺盛ないたずら好き。
夫が参勤交代で国元に帰っている暇を持てあまし、邸内の探索をしようと部屋を抜け出したところひょんな事から屋敷の外に出てしまいます。
そこで知り合った幕府お庭番、その手下のくノ一の少女を巻き込みながら退屈しのぎに藩の「六不思議」を解いていた姫は、藩の命運を握る重大な秘密をも探り当ててしまうのですが…。



何気なく本屋の平台から手に取ったのですが、思いがけず面白かったです♪

時代小説の形を取っているし田沼意次や将軍・家治が登場したりはしますが、特に時代を意識して読む必要は全くありません。
好奇心旺盛で、頭の回転が早いやんちゃな姫君と、それを取り巻くちょっと頼りない味方たちが、「藩の六不思議」とそこから現れてくる重大な秘密をどう解いていくのかを一緒に楽しめばいいだけです。

テンポがよくてユーモアがあって元気になれる作品でした。

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