ページ内記事タイトル一覧

◆Date:2001年12月
ALL

フリーエリア

テスト中。ここはフリーエリアです。

スポンサーサイト

  • --/--/--(--) --:--:--

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

北森鴻『花の下にて春死なむ』

  • 2001/12/31(月) 14:10:17

花の下にて春死なむ
北森 鴻
東京・世田谷の三軒茶屋にある小さなビア・バー「香菜里屋」を舞台にした連作ミステリー。
お店の常連たちが持ち込んでくるちょっとややこしい話を、いつも穏やかな笑顔を絶やさない年齢不詳のマスター・工藤が解き明かす、と言う趣向。
所謂「安楽椅子探偵」ものですね。

ミステリーって言うと謎のために物語が出来ているという印象の作品が多いのですが、これは物語の先に必然として謎がある、と言う感じ。
お話としてきちんと成立しています。
6つの作品が入っていますが、どれもしっとりとした余韻を残す作品ばかりでした。

物語もいいのですが、私が一番いいなあ、と思ったのはこの「香菜里屋」と言うお店ですね。
度数が違うビールがいつも4種類用意してあって、飛びきり美味しいお料理を出してくれて、マスターも常連客も落ち着いていて、隠れ家みたいなビア・バー。
こんなお店が近所にあったら週に3回は通っちゃうな(笑)
但し私はお酒が殆ど飲めないのでご飯だけ食べに行きたいんですが…どこかにないですか?

スポンサーサイト

続きを読む

梨木香歩『からくりからくさ』

  • 2001/12/30(日) 14:08:33

からくりからくさ
梨木 香歩
女の子が集まって(それも4人も!)共同生活をして、こんなに上手く行くものかな?
昔、女の子のルームメイトともめて神経すり減らした経験がちょっとだけある私としては、読んでいる間「何となく嘘臭いなあ」と言う感覚がどうしてもまとわりついていてしまいました。
それに20歳ちょっとすぎたくらいの女の子達が、こんなにものが判ってて頭が良くて気持ちが深くて…っていうのもね。
まあ、個人の資質の問題が大きいだろうし、何と言ってもこれは「お話」なんだからそんなことにリアリティを求めてはいけないのかも知れないけど。
(でも同時にやっぱり読み手は「お話」に自分を投影してるよね?)

それに「りかさん」の存在って言うのも自分の中でうまく納得できなくて「う~む?」でしたね。
例えばあれがファンタジーで元々そう言う世界の話だったらいいのですが、「りかさん」以外の部分って言うのはそうじゃない。
だから「りかさん」の部分と、それ以外リアリティの部分との間に生じた段差をいつまで経ってもうまく飛び越えられなかったって印象でした。

更にはマーガレットの相手の男も「何?これ?」って感じ。
(多少の葛藤はあるにしても)ああいうタイプの男を許してしまえる、その男と女友だちの間に生まれてくる子どもをみんなで育てようと思える20代前半の女の子って言うのはやっぱり現実離れしてると思うのですが。

とは言え、著者の文章の美しさは以前読んだ「裏庭」や「西の魔女が死んだ」と同様です。
特に、ラストの4人の家でそれぞれの作品を使ったオブジェを作ってそれが不慮の事故で失われていくシーンはは印象的でした。

石田衣良『うつくしい子ども』

  • 2001/12/23(日) 14:05:58

うつくしい子ども
石田 衣良
石田衣良の作品に出てくる男の子たちはみんな、背筋と細い首を伸ばして真っ直ぐ前を見つめている、という印象がある。

この物語の主人公14歳の少年・ジャガも同じ。
平和だったはずの自分に降り掛かった想像もしなかった運命に、卑屈になるわけでも、逃げ出すわけでもなくただひたすら前を向いて向き合っている。

しかし、14歳の男の子がこんなに気丈に生きていけるものかな?
こんなに一生懸命何かを考えるもの?

少なくとも私は毎日ただぼ~んやり暮らしていたね。
今、その当時の記憶が何もないのがその証拠(笑)

どちらが幸せなのか判らないけど。

吉本ばなな『TUGUMI(つぐみ)』

  • 2001/12/22(土) 14:03:35

TUGUMI(つぐみ)
吉本 ばなな
吉本ばななの作品は、デビュー作の「キッチン」から「アムリタ」あたりまでは新刊が出ると発売日に本屋に行って買うくらい好きでした。
その吉本作品の中でも一番好きなのがこの「TUGUMI」です。

故郷の海の町を離れて、家族揃って東京で暮らすことになった「まりあ」が小さい頃から一緒に育った病弱ないとこの「つぐみ」とその家族を回想するお話です。

以前は何度読んでもラストのところは泣きながら読んでいた記憶があるので、泣ける本が読みたいなぁと思って久しぶりにこの本を手に取ったのですが、何だか実際に読んでみると思っていたより引っかかる所がなくスルスル読めちゃったりして拍子抜け^^;
私の受け取り方が変わったと言うことなんでしょうかねえ。
ちょっとショックです…(T-T)

続きを読む

由良弥生『源氏物語-眠らない姫たち』

  • 2001/12/22(土) 13:59:38

源氏物語―眠らない姫たち
由良 弥生
「源氏物語」を源氏に愛された女の側から見たら…と言うかなり「ありがち」な内容の本です。

原典を踏まえながらも、解釈とか独自の物を取り入れてあって時々「なるほど」と思わせられる部分もありました。
が、やっぱりちょっと虚仮威し感は否めないですね。
小説仕立てのストーリーもかなり安っぽいし…。

カバー及び作品中のイラスト(藤原薫)は少々少女マンガっぽいけどキレイです。

斎藤美奈子『読者は踊る』

  • 2001/12/13(木) 13:53:34

読者は踊る
斎藤 美奈子
書評本です。
一冊の本に対しての書評ではなく、同じテーマを持つ複数の本を取り上げて、その比較をしたり、共通点からその元となった現象自体を考察したりと言うスタイル。

最初の幾つかは本を読むときの視点が面白いと思って読んでいたのですが段々数を重ねるごとにひたすら対象の本を批判する文章が「邪魔くさいなあ」と思い始めてしまって、そこから先ははっきり言って読み切るのがちょっとツラかったです。

この本、基本的に「ベストセラーに文句を付ける」と言うコンセプトで書かれているようなんですよね。
まあ、確かに世の中にはそういう本の方が確率的には多いと思うので、宣伝文句につられて買ってしまったのがその手の本だとしたら「誰かこの怒りを代弁して~!」って思うことも多いとは思うのですが…。
でも、ずっとその調子で終始されると読んでる方はちょっとキツイです。

続きを読む

清水義範『源内万華鏡』

  • 2001/12/07(金) 13:50:44

源内万華鏡
清水 義範
有名な江戸中期のアイディアマン・平賀源内の半生記です。

面白かったです(^^)
珍しい物や、新しい物、誰も見たことのない物を次々と考え出しては世の中の話題の中心となって生き抜いた平賀源内と言う人物への興味と、著者の軽快な語り口が相まってとても読みやすく楽しい作品でした。

平賀源内と言うと「エレキテル」や「土用のウナギ」が有名ですが逆に言うと「他に何をした人?」って印象だったんですよね。
これを読んで初めて『日本で初めて油絵を描いた』とか『初めて江戸浄瑠璃の台本を書いた』とか『破魔矢のアイディアを出した』とか本当に色んな事に、興味や知識や才能があった人だと言うことを知りました。
(逆に「土用のウナギ」に関しては、源内の発想だと証明できる文献はないそうです)
今で言えば、クリエイターであり、コピーライターであり、プロデューサーでもあると言う感じでしょうか。
あまりにも新しい事を始めると言うのは今の時代でも周りから浮いてしまう、引かれてしまうという状況になりがちですから、源内の生きていた時代においても当然でしょうね。
それがその時代でもちゃんと受け入れられて、色んな事柄に顔を出していたり、知己も多かったと言う所を見ると源内という人物は時代と自分の才能の折り合いを付ける能力もかなり優秀だったのでしょうね。

続きを読む

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。