ページ内記事タイトル一覧

◆Date:2001年09月
ALL

フリーエリア

テスト中。ここはフリーエリアです。

スポンサーサイト

  • --/--/--(--) --:--:--

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

隆慶一郎『一夢庵風流記』

  • 2001/09/23(日) 00:12:00

一夢庵風流記
隆 慶一郎
戦国時代に実在した武士、前田慶次郎を主人公にした物語。
10年ほど前に少年ジャンプで連載された「花の慶次」(原哲夫/画)の原作でもある。

「花の慶次」の方を先に読み始めて、その後を原作で追いかけるという私にしては珍しい読み方をした一冊。
でも、これが意外にいい効果をもたらしてくれたように思う。
小説ではイメージしにくい戦闘のシーンなどを絵で補い、マンガでは踏み込んでいない登場人物の心の奥を文章が補う、と言う感じ。
お互いがいい意味でそれぞれを補強し合っていた。
特に慶次郎は「当代随一のかぶきもの」だったと言うことで小説の中でも、普通の武士だったら死んでも着ないようなとんでもない服装で登場することがしばしばあるんだけどマンガではそれをかなり忠実に再現していたんで、どのくらいとんでもないかがヴィジュアルで理解できて面白かった。
あんな恰好、2001年の日本でしてたってビックリするよ(笑)
でもそう言う衣装をちゃんと誂えてくれる職人がいたって事なんだから、やっぱり風流な時代だったのかな。

スポンサーサイト

続きを読む

宮部みゆき『天狗風』

  • 2001/09/16(日) 00:05:56

天狗風―霊験お初捕物控〈2〉
宮部 みゆき
8月、9月と相次いで宮部みゆきの新刊文庫が発行された。
現在「R.P.G」「人質カノン」そしてこの「天狗風」の三冊が平台に並んで山積み状態の本屋も多いんじゃないかな。
宮部氏はコンスタントに執筆しているのでこういう時期もあるんだろうね。
それも内容がそれぞれ『長編ミステリー』、『ミステリー短編集』、そして『時代物』と全く違う趣のモノが並ぶあたり氏の作品の幅広さを物語っていると言うもの。
宮部ファンを名乗る私としてはもちろんこの最新3作全て読んだわけだけど、本作が一番好きなタイプだった。

人には見えない物が見え、聞こえない物が聞こえる「霊験」を持つ一膳飯屋の看板娘お初が、不思議な事件を解決する『霊験お初捕り物控』の第二弾。
江戸の町で次々に消えていく少女たちの行方を追っていく物語。

著者は人情とか人の想いとかを書くと本当に上手い。
この物語の中で人々が抱えている想いは何て様々な形、色をしていることだろう。
そういう人と人の気持ちの関わりを描くには現代よりもより人の心の距離が近かった江戸時代の方がしっくりくるのかな。

私はお初の目を通してその江戸の景色を、心の様を見ていく。
彼女だけが見ることが出来る、その不思議さえも。

これは推理もの…ではないんだろうね。
人ならぬものが謎の中心にあるわけだから。
それは物語の最初からちゃんとそれと判るように書いてあるんだけど、それにも関わらず私は殆ど最後の方まで「もしかしてそれも何か人間の仕掛けなんじゃ…?」と想いながら読んでしまった。
疑い深いなあ^^;

日垣隆 他『サイエンス・サイトーク ウソの科学騙しの技術―科学の最前線に鋭く迫る』

  • 2001/09/13(木) 23:59:05

サイエンス・サイトーク ウソの科学騙しの技術―科学の最前線に鋭く迫る
日垣 隆 千石 正一 中谷 陽二 守 一雄
もう随分以前に買ったまま積んであった新潮OH!文庫の一冊。
TBSラジオで放送されている「サイエンス・サイトーク」という科学トーク番組を収録したものだそうです。
この本では理学、医学、動物学、教育学のそれぞれの専門家が登場した回が入っています。
聞き手はジャーナリスト日垣隆氏とTBSアナウンサー有村美香氏。

ラジオ番組で放送される、と言う前提があるせいか話の内容がかなり分かり易いです。
ただそれは活字で読んでいるからそう思えるだけで、耳で言葉だけ聞いていたらやっぱり難しいかな。
その点でこういう企画をラジオでやっているって事にまず驚きます。

面白かったのは「23人以上の集団の中で同じ誕生日の人が少なくとも1組ある確率は50%以上ある」ってあたり。
(こういう自分の身近な問題の方が興味は持ちやすいですね、やっぱり)
この場合、重要なのは「自分と同じ誕生日」じゃなくて「誰かと誰かが同じ誕生日」って所ですね。
だからクラスの中の「○さん」と「×くん」は同じ誕生日だってだけで運命を感じるなんてのは錯覚なんだよ、と書いてあります。
一年は365日もあるんだから、同じ誕生日同士なんてよっぽど縁があるのね、って思ってしまいますが確率論で言うとそんなに低い確率ではないらしいです。
(男女の制約を付けると約2割の確率になるそうです)
まあ、そう言う錯覚でも「信じたもの勝ち」ってのもあるかも知れませんが(笑)

科学の専門家と専門外の人物の対談モノって最近好きで良く読みます。
自分が普段当たり前に受け止めている物事が科学的に分かり易く説明されていて「ほお~、なるほど~」と思うことが多いです。
この本でも「ああ、なるほど~」「へぇ、そうなんだ」と言う話が満載でした。
但し、そういう感心、感動も具体的な所は読み終わった後はあっと言う間に記憶から消えてしまうあたりが情けない所ですが^^;
これがちゃんと覚えていられるなら私も科学者になれたかも…?
(ムリムリ^^;)

結城信孝 編『悪魔のような女―女流ミステリー傑作選』

  • 2001/09/09(日) 23:50:16

悪魔のような女―女流ミステリー傑作選
結城 信孝
結城信孝/編の女流ミステリー作家傑作選です。
執筆陣は小池真理子/恩田陸/永井するみ/夏樹静子/宮部みゆき/唯川恵/小泉喜美子/栗本薫/篠田節子の9氏。
なんかこの企画ってどこかで…?と思ったら、以前読んだ「私は殺される」と同じシリーズみたいですね。

全体的にその作家らしさは出てるけど、こんなテーマでまとめる必要はあるのか?と言う感じがなきにしもあらず。
私としては面白かったのは恩田陸の「廃園」くらいかな。
その「廃園」にしても、「悪魔のような女」と言うよりは「ファム・ファタル」ってイメージだったし。
まあ、書き下ろしでもない限りそのテーマに沿った物語を十分なページ数だけ集めるのも難しいかも知れないけど。
でも中には「これって悪いのは女じゃなくて男なんじゃ…」ってのもあるのはどうかと思うな。

タイトルが面白いとつい手に取ってしまうのも事実だけど、あまりにもテーマを絞り込みすぎると内容が中途半端になってしまう傾向もあるみたいでその辺のバランスが難しいね。
私としては音楽CDの「NOW」シリーズみたいな感じの傑作選なんか出てくれると嬉しいけど(笑)、音楽と小説じゃ形態が全然違うから難しいか。

宮部みゆき『人質カノン』

  • 2001/09/08(土) 23:46:03

人質カノン
宮部 みゆき
表題作を始めとして7つの短編が入った短編集。
どの作品もコンビニとかタクシーの中とか、都会の中で一瞬だけ人生の時間が交差した人間関係が描かれている。



宮部みゆきの短編ってどうも今一つ、と感じてしまう。
つまらないわけじゃないんだけど「え?もう終わり?」みたいな感じがしてしまうのは否めない。
無意識に長編並みの感動を求めてるって事なのかな。

7作中3作に「いじめ」についての記述があるんだけど、どうもその内容(捉え方?)がちょっと私的には腑に落ちない感じ。
何が、どうして、と言うのをきちんと説明できないし、実際自分で「いじめ」について判っているわけではないので、単に言いがかりかも知れないけど。

飯田譲治・梓河人『ギフト』

  • 2001/09/06(木) 23:41:12

ギフト
飯田 譲治 梓 河人
'97年の春に木村拓哉主演で放映された同名TVドラマのノベライズ本。

このドラマ、好きだったんだよね~。
同じく木村主演で大ヒットした「ロングバケーション」と「ラブ・ジェネレーション」の間に挟まれて(本当はその前に「協奏曲」もあったのだけど^^;)、視聴率は今一つだったらしいけどハードボイルドな雰囲気で私はすごく気に入ってた。
高そうなスーツを颯爽と着こなしてバイク(二輪車)に跨り「Gift」を届けに走り回る木村拓哉は充分格好良かったし、脇を固める室井滋、倍賞美津子、小林聡美、今井雅之などの役者陣もいい味だしていた。
木村拓哉が主演したドラマで私が見た中では一番好きなストーリーだったな。

そんな前置きがあってこの本を読んだんだけど、ドラマより面白かった!
ドラマのノベライズだから殆ど、ドラマの中で見たシーンが書かれているんだけど、読んだ印象は全く違う作品みたいな感じ。
何故かというと、主役の早坂由起夫が木村拓哉のイメージと全然違ったから。

あるマンションから厚生省の官僚・岸和田が横領した51億と言う金が岸和田と共にが忽然と消える。
その代わりにそのマンションのクローゼットの中から全身傷だらけの全裸の男が発見される。
金の行方は彼が何か知っているに違いない。
マンションの持ち主で官僚の愛人でもある奈緒美はその見知らぬ男から金と岸和田の行方を聞き出そうとする。
しかし、男はそれまでの記憶を失っており自分の名前さえも覚えていないのだった…。
果たしてこの男は誰なのか?そして消えた51億と岸和田の行方は?

この記憶喪失の男が主人公で、「早坂由起夫」と言う名前は奈緒美が付けた仮の名前。
だけどドラマだと物語が始まった時には既に「早坂由起夫」と言う名前の男(木村)が画面にいたんだよね。
(裸でクローゼットから転がり出るシーンは回想で何度も見たけど(笑))
だからいくら「本当は記憶喪失でこの名前は仮の名前なんだよ」ってセリフで言われてもちょっとピンと来なかった。

でもこの本では彼がクローゼットの中から「生まれて」早坂由起夫になるまでがきちんと書いてあるので、記憶喪失の男がどうやって「届け屋」早坂由起夫になったかがよく判って、私はその部分が一番好きだった。
そこから読むと小説の中の「早坂由起夫」は、木村拓哉が演じた「早坂由起夫」とはかなり違う感じ。
何て言うのか…もっと無意識な存在って感じがした。

まあ木村拓哉って人は(多分)自意識の固まりみたいな人で、役者としても役を自分に近づけるタイプだと思うのでその辺は仕方ないのだろうけど。
それに「じゃあ、他に誰がこの役をやれるのか?」と言われても困るけど^^;

この本、私は面白く読んだけどそれはドラマを見ていて結末が判っていたから。
結末を知らずにこれを純粋に推理モノとして読むと、多分最後キレると思う^^;
判っている私でさえ「こんな謎解き、アリ?!」と感じたくらいだし(笑)
由起夫の過去もね~、ハードではあるけどありきたりな感じ。
ここにそんなにページを割く必要はあったのかな?と思うくらい。
人に何かを届けると言う行為が、過去の記憶に結びついていくっていう設定は面白かったけど、その結果(原因か?)があれって…う~ん??
と言っても、それを明かさずには話は終わらないのだろうし…。
ラストシーンは難しいね。

この本の中で由起夫の「過去の姿」ってのも明かされるんだけど、これが早坂由起夫とは全く違うタイプの人間なんだよね。
由起夫は、記憶を失ったがために表に出てきた「本当の自分」なわけ。
でも、記憶を失わないと「本当の自分」って出てきてくれないの?
だとしたら今生きている、この自分は何?って思った。

ところで、この本「角川ホラー文庫」に入ってるんだけど、何故『ホラー』?
それが一番謎だ…(笑)

ビートたけし『顔面麻痺』

  • 2001/09/02(日) 23:32:24

顔面麻痺
ビートたけし
1994年8月2日未明。
自身の運転するバイクでガードレールに突っ込み重傷を負った著者は、その後約2ヶ月の入院生活を余儀なくされる。
普通だったら死んでいてもおかしくないという状況にもかかわらず生存し、さらに脳への障害、四肢への麻痺もないという奇跡に恵まれるが、ただ一点顔面の麻痺だけが事故の刻印として著者の上に残される。
その入院生活のなかで何をし、何を考えたのか。
そして芸人の命とも言える顔面の麻痺にどう対応したのか。



社会的な話題になった「ビートたけし、バイク事故」の闘病記録です。

読んでいくと何度も「動物としての基本」と言ったような表現が出てきます。
「排泄や食事を他人任せにして生きるのは動物の基本からはずれている」と言った感じで。
その考えから著者はあらゆる人工的な治療に(その技術に対して敬意は表するものの)疑問を呈して行きます。
で、最終的に顔面の麻痺に対する回復手術を拒否するわけです。
「この顔面麻痺は自分が背負っていくものだ」と決意するんですね。

それを読んで意識的に生きてる人なんだなあ、と思ったんですよね。

続きを読む

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。