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◆Date:2001年07月
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糸井重里『インターネット的』

  • 2001/07/31(火) 12:22:35

インターネット的
糸井 重里
インターネットではなくインターネット「的」であることに関する本です。

インターネットというのは人と人を繋ぐ物ではあるけれどもそれは単なる道具でしかなくて、それ自体が何かを産み出す物ではない。
それよりも『人とつながれる』『乱反射的につながれる』『ソフトや距離を無限に圧縮できる』『考えたことを熟成せずに出せる』と言ったインターネットから派生した関係性そのものを「インターネット的」と著者は表現し、それこそがこれからの社会を変えていくだろうと書いています。

面白かったです。
自分のパソコンを持つようになって、インターネットの中で遊ぶようになって、自然と「インターネットってこんなもんだ」って納得していた(つもりだった)ことを、こうやって改めてきちんと整理されて提出されると「そうそう、そうなんだよ」って思うこともあれば、「そうだったのか」と目から鱗の部分もあったり。

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テリー・ケイ『白い犬とワルツを』

  • 2001/07/29(日) 12:18:12

白い犬とワルツを
テリー ケイ Terry Kay 兼武 進
売れてるんですね、この本。
アサヒ・コムでも取り上げられていました。
そう言えば、この間西武・リブロに行ったとき普通の平積みの台とは別に置き場所が用意してあって、この記事の写真にある「手書きPOP」がかかっていました。
但し「手書きのコピー」だったけど(笑)

私はそんなの全然知らなくて、ただ表紙の暖かいオレンジ色と、白い犬のコントラストがすごく綺麗だったんで手に取りました。
逆にあまりにも派手な宣伝されてるのに先に気が付いていたら買わなかったかも。
何しろ天の邪鬼だから(笑)

結果としては気付かずに買って正解でした。
とてもいい作品。
「佳作」って感じかな。

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乙一『天帝妖狐』

  • 2001/07/25(水) 12:12:50

天帝妖狐
乙一
乙一氏の作品を読むのは3作目なんですが、どうも作品の印象がうまく定まらないんですよね。
今回の作品も読んでいるうちに「え?この人ってこんな文章書く人だっけ?」って思って何となく落ち着かない気分のまま読み終えました。

この本には「A MASKED BALL」と「天帝妖狐」と言う2つの作品が入っていてどちらもホラー作品です。

「A MASKED BALL」は学園物。
校内のあまり使われていないトイレに書き込まれた落書き。
それはいつの間にか何人かの生徒によって「掲示板」のように使われ始める。
ある日、そこに予告めいた内容の落書きが書かれ、その後書かれていた通りの事件が校内で起きる。
それに巻き込まれていく主人公。
果たして犯人は?

「天帝妖狐」は小さい頃、興味本位でやった「こっくりさん」で本当に何者かに取り憑かれ、死への恐怖からその子供になることを約束してしまいその通りに徐々に人間ならぬものに姿を変えていく孤独な男と、一人の少女の話。

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石田衣良『娼年』

  • 2001/07/24(火) 12:03:34

娼年
石田 衣良
石田衣良氏の6冊目の本。
私は何故か、このうち5冊をハードカバーで持っているんですよね。
文庫派の私としては異例な事です。
ハードカバー所有率としては服部真澄(次はまだか~っ!)に次ぐって感じです。
(宮部みゆきも何冊か持ってるけど、彼女の場合出版されてる数が多いので割合としてはそうでもない)
特に「ファン」だと意識してる訳でもないんだけどなあ…(笑)

小さい頃に母親を亡くし、そのために周囲とうまくコミュニケートできなくなった20才の青年・リョウが、女に男を紹介する会員制クラブを運営する女性・静香に会い「娼婦」ならぬ「娼年」になる。
そこでの何人かの年上の女性との出会いと関係のエピソードが描かれています。

話の流れから当然のようにセックス描写なんかもかなり出てくるのですが、殆ど「いやらしさ」はなくて、サラサラっと読めてしまいます。

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椎名誠『新宿熱風どかどか団』

  • 2001/07/22(日) 12:00:15

新宿熱風どかどか団
椎名 誠
先日読んだ「本の雑誌血風緑」の続編にあたる作品。

著者が会社を辞めてフリーの作家になってからの話です。
「本の雑誌」の話も出てきますが、どちらかというとフリーになって依頼された色んな取材、仕事の内容やそれを通して会った人々の話が主でした。
前作同様、こっちも面白かったです(^^)

一番印象に残ったのはエピソードそのものよりも、エピソードによってすごくざっくり書かれている部分と、その時の状況、会話の一つ一つまでかなり詳細に書かれている物の差がすごくある、と言うことです。
これは著者本人の印象の差なのかな?それとも計算なのかなあ?
それにしては伏線でもオチでもない話がかなり入っているのですが(笑)
私はその余分な感じ、「これって意味無いんじゃないの?」「無駄なんじゃないの?」って部分を結構楽しみました(^^)

久世光彦『謎の母』

  • 2001/07/20(金) 11:55:57

謎の母
久世 光彦
久世光彦氏の作品を読むといつも「は虫類っぽい」と言う感想を持ちます。
真夏の描写でもあまり温度を感じない、一定の温度、それも人間の体温に比べたらずっと低い温度を保っている。
そして肌触りはちょっと湿ってザラついている、そんな印象。
この「謎の母」もやっぱりそうした「ひんやりした感触」を感じました。

ある一人の作家を、15才の一人の少女を通して見つめた物語です。
作家のモデルは太宰治です。
私は(恥ずかしながら)太宰をきちんと読んだ事がないのでどのくらいそこに読み込まれているのかよく判らないのですが、少なくともこの物語に出てくる小説家はかなり破綻してます。
でもそうした破綻している人間をも「困ったヤツだ」と苦笑しながらも許容できる懐の広さ、深さも同時に感じます。
そう言う時代だったんでしょうね。

すべてがクリアで、清潔で、規格に沿ったものになってしまいそこからはみ出したものをどこに位置づければいいか右往左往している「今」という時代は、時代そのものが破綻しかかっているのかも知れません。

恩田陸『三月は深き紅の淵を』

  • 2001/07/19(木) 11:52:04

三月は深き紅の淵を
恩田 陸
ずっと以前、まだお芝居を見ることに今の何倍も熱心だった頃、大好きな劇団がありました。
年に3回くらいしか公演がなかったので、舞台を見られるのは4ヶ月に一度くらい。
公演が決まったと聞けば速攻でチケットを手に入れて、その日を指折り数えて待ちました。
でもいざその日、その時間になって、舞台が暗転すると私は複雑な気分になったものでした。
舞台を見られるのは嬉しい、でもこの舞台が終わったらまた4ヶ月待たなくちゃならないのは哀しい、そんな気持ちが交錯していくのです。

「三月は深き紅の淵を」は私に久しぶりにそういう気分を思い出させてくれた作品でした。
読めるのは嬉しい、でも読み終わってしまったら次はいつこんな物語に出会えるだろう。
残りのページが薄くなっていく毎にそんな思いが強くなっていく、そんな作品でした。

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小野不由美『華胥の幽夢(ゆめ)』

  • 2001/07/15(日) 11:46:27

華胥の幽夢(ゆめ)―十二国記
小野 不由美
「冬栄」「乗月」「書簡」「華胥」「帰山」の5つの短編が入ってます。
相変わらずとても綺麗な言葉で、十二国の世界のいくつかの国のエピソードが語られています。

中でも表題にも使われている「華胥」はとても印象的な作品でした。

前王の悪政を正すため謀反を行い、その後正式に才国の王になった砥尚(ししょう)。
その高邁な精神、卓抜した行動力、指導力で始めは民衆にも熱狂的な支持で受け入れられた新王が、即位後たった10年あまりでその座を失しようとしていた。
荒れる国土、疲弊した民衆、動揺する官吏たち、そして何より病に冒された麒麟の存在…。
そんな中、王の父親の他殺体が発見され、「王に逆心を持っている」と噂された王の弟が行方不明になる。
果たして犯人は誰なのか、そして何のために…。

<以下、ほとんどネタバレですのでご注意下さい>

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沢木耕太郎『路上の視野1-紙のライオン』

  • 2001/07/12(木) 11:37:18

路上の視野〈1〉紙のライオン
沢木 耕太郎
沢木耕太郎の文章を読むと、「侍」とか「武士道」を連想します。
姿勢が良くて、凛としてて、真摯で、他者に対する慈しみと労りに満ちていて、かつ冷静である…と言ったイメージ。
正しい意味で「男らしさ」を感じます。

この作品はノンフィクション作家としての「方法論」について書いた文章をまとめたものなので、内容はちょっと難しかったです。

でも、「武士道」のイメージは健在。
夏に読むと、ちょっと涼しい気持ちになれます。
例え身体は汗ダラダラ流していたとしても(笑)

椎名誠 他『発作的座談会』

  • 2001/07/06(金) 11:39:08

発作的座談会
椎名 誠 木村 晋介 沢野 ひとし 目黒 考二
シリーズの2冊目を先に読んだまま、1冊目が未読だった事に気付いて読んでみました。
相変わらず面白いです(^^)
が、一冊目に比べるとイマイチ…何ていうか「未熟」って感じかな。
この時点でも30代のおじさん達なんだから未熟も何もないだろうけど…まだちょっと「照れ」とか「真面目さ」が顔を出している部分があります。
そのくらい二冊目の内容は「芸」の域に達していたって事ですね。
(どんな芸だ(笑))
ただ、それはあくまで2冊目に比べてってだけの話で、普通に見たらやっぱりこの内容もかなり下らないです。
その下らない内容について、みんな飽くことなく語り合っている姿勢も同じ。
それがこの本の真骨頂であるし、一番大切なことだと思います。
座談会の出席者4人それぞれが、この座談会について書いている短文が入っていますがこれもまた味があっていい感じです。

椎名誠『本の雑誌血風録』

  • 2001/07/02(月) 11:29:32

本の雑誌血風録
椎名 誠
業界紙の編集者だった著者が、本好きな仲間と同人誌感覚で発行した「本の雑誌」。
本業の片手間としてやっていたその本が徐々に発行部数を伸ばし、やがては会社となっていく過程を描いた作品です。

割と厚い本(540ページ)なのですが、読み始めたら一気でした。

椎名誠の文章がいいですね。
私はあまりこの人のちゃんとした(笑)作品を読んだことがないのですが、かなり独特な文体。
好きな人は好き、嫌いな人は嫌いとはっきり分かれる文体だと思います。
私は結構平気。
何よりこの作品にはこの文体がとてもあっていると思います。

「実録」と言いつつ、話があっちこっちにどんどん飛んでいくんですよね。
「これはまだ先の話なんだけど、後にすると忘れそうなのでここに書いておく」とか言って時制とか無視してどんどん書いて行くし。
でもその脱線自体がすごく面白いし、これ以上行っちゃうと訳判らなくなるぞ、の一歩手前でまた本線に戻ってきてる気がするのでちゃんと計算してるのかも知れないですね。

それにしても好きなことを仕事にしている人は、大変な事もあるけどやっぱり充実してるし楽しそうで読んでいて元気になります。
苦しい事があっても、苦しみ甲斐があるって感じですね。

しかし、ホント変な人ばっかりなんですよね(笑)
著者に関わっている人は殆どそうなんですが(ある程度脚色もあるのでしょうが)、特に中心となる椎名、目黒、沢野、木村の4氏の変さってすごいです^^;
類は友を呼ぶって真理ですよね。
まあ、そうじゃなかったら、こんなに長く続けていけなかったのかも知れませんが。
以前、『発作的座談会2』(この座談会の出席者はこの4人。感想はこちら。)の感想を書いたときに「こんな仲間がいるのっていいなあ」とか書いた記憶があるけど、あんまり近くにいるのはちょっと疲れるかも…と思い直しました(笑)

沢野さんのイラストもいいです。
4コママンガになっているけど、意味不明で(笑)
もしかしたら沢野さんがいちばん天才かも…。

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